中日ドラゴンズのスタッフに人気 「ふわとろオムライス」が食べられるのは

 

 初夏のような陽気の中、始まったプロ野球の沖縄キャンプ。朝からキャンプ地を巡るファンも体力勝負です。推しのチームの練習を見た後に食べたいご当地ならではのグルメを紹介します。(デジタル編集部・大門雅子)

カフェレストラン&バー DOUBLE DECKER(ダブルデッカー)

北谷町美浜

 北谷町のAgreスタジアム北谷でキャンプをする中日ドラゴンズ。会場内でスタッフや報道陣に温かい昼食を振る舞う「竜ちゃん食堂」で、毎年人気なのがカフェレストラン&バーDOUBLE DECKER(ダブルデッカー)のビーフシチューオムライスだ。

中日のスタッフや報道陣に振る舞われるビーフシチューオムライス(兼城さん提供)
お店で提供しているビーフシチューオムライス(1100円)

 北谷町飲食業組合に所属する店舗が交代で食事を提供しており、ダブルデッカーが週1回作るオムライスは、選手も評判を聞きつけて食べに来るほど長年支持されている。

ドアラと写真に映るダブルデッカーの兼城和彦さん(右)。毎年、球団スタッフ向けにオムライスを振る舞っている=北谷町(兼城さん提供)

グルメバトル2連覇 絶品のソース

 それもそのはず。実はこのオムライス、北谷町内の人気メニューを決める「C―1ちゃたんB級グルメバトル」で初回から2年連続でグランプリに輝いた逸品。数時間煮込んだコクのあるデミグラスソースと、ふわとろの卵の相性が抜群で、飽きのこない王道の味なのだ。

 店舗は北谷町美浜のアメリカンビレッジ内にある。店の前に置かれている、店名の由来になった真っ赤な2階建てロンドンバスが目を引く。北谷町浜川で1991年に開業した1号店に続いて、現在の場所に2号店ができたのが1997年。アメリカンビレッジ内でも古くからある飲食店で、落ち着いた雰囲気の英国のバーをイメージした店内は、アンティークの小物が飾られ、ウッドテイストでまとまっている。

英国から輸入した赤い2階建てのバスが目印。コロナ禍で本拠地応援ツアーに行けないときは店の前で応援イベントを行った=2020年6月(兼城さん提供)

 キャンプ期間中、多くの中日ファンが訪れる。オムライス目当てで来る人もいるという。キューピー人形が着ている服は竜党からのプレゼント。計100席ある広い店内で、ドラゴンズキューピーを見つけられたらいいことがある、かもしれない。

キューピー人形が着けている小さなサイズの服は中日ファンからのプレゼント

充実のドリンク 弾むキャンプ地トーク

 メニューで驚くのはカクテルの種類の多いこと。オーナーの兼城和彦さん(59)によると、開店当初から「おいしいカクテル」にこだわりがあり、オレンジやライムなど生の果物や自家製のミントをふんだんに使っている。ノンアルコールやソフトドリンクも充実している。キャンプを見た後、ファン同士のトークも弾みそう。

 フードでは、オムライスと人気を分け合う、沖縄県産和牛100%のハンバーグ、ロンドン名物「フィッシュ&チップス」、北海道のミズダコを使った「タコのガーリックオイルカルパッチョ」など、特色あるメニューが並ぶ。2階建てバスの車内でも飲食でき、家族連れにも人気だ。

自家製のミントをふんだんに使ったノンアルコールのモヒート(750円)。ドリンクの種類の多さが特徴だ

 北谷町飲食業組合の組合長を務める兼城さん。中日キャンプとの関わりは長く、期間中はほぼ毎日、球場を訪れるという。
 チームは2年連続でセ・リーグ最下位に沈んだ。今季、兼城さんが期待するのは、巨人から移籍の中田翔選手。「投手力は12球団でもトップクラス。やっぱり打線がカギ。ベテランに奮起してほしい」。読谷村出身で2年目は1軍スタートの仲地礼亜投手には、先発ローテに入って2桁勝利を挙げてほしいと期待する。最下位からの巻き返しへ。兼城さんは「アメリカンビレッジでの優勝パレードを見てみたい」と願っている。

【お店情報】
店名:カフェレストラン&バーDOUBLE DECKER(ダブルデッカー)
住所:北谷町美浜9-8 シーサイドスクエア1F
電話:098-926-1991
営業時間:17:00~24:00 
※2月からは定休日なしで営業予定。不定休。

バーBlue Lagoon (ブルーラグーン) 北谷町美浜

 グルメから観光、身近なイベント、くらしの情報まで、北谷町の情報をくまなく発信しているウェブサイト「美ら浜つーしん」。町民のリナ(宮城利奈)さん(36)が会社勤めの頃にブログを担当したのが始まりで、現在は独立して1人で運営している。

北谷情報を発信する「美ら浜つーしん」のリナさん(右)と夫のウェインさん=北谷町美浜のバーBlue Lagoon

グルメに観光 北谷情報を発信「美ら浜つーしん」

 「老若男女、誰にでも分かりやすく」と写真をふんだんに使った記事を日々更新し、町民や観光客に支持されている。北谷町観光協会の公認インフルエンサーでもあり、中日のキャンプインもグラウンドで写真撮影し、ブログにアップした。

 リナさんが夫のウェインさん(41)と切り盛りしているのが北谷町美浜のバー「Blue Lagoon」。母親が沖縄出身のウェインさんは米国ロサンゼルス生まれ。北谷町は近くに海があるところが気に入っており、「歩いてビーチに行ける。サンセットを見たら気分がリセットされる」と話す。
 留学経験のあるリナさんも英語が堪能で、開店6年目のバーには外国人や留学生らもよく訪れる。店内にはボードゲームが置いてある。「ソファでくつろいでゆったりと会話を楽しんでほしい」との2人の思いからだ。

ウェインさんがデザインした店の装飾。ボードゲームも置いている

 バー経営のほか、週5日、町内のホテルでパート勤務をしているリナさん。ホテルでも、ブログの執筆作業で培った知識を生かし、国内外から訪れた観光客の要望に応じて観光情報などを伝えている。多忙な間を縫ってインスタグラムでの問い合わせにも答えているリナさんは「北谷が大好き。関わる人の笑顔のために、おもてなしの心で対応したい」としている。

【お店情報】
店名:バーBlue Lagoon(ブルーラグーン)
営業時間:20:00~24:00 
価格:ソフトドリンク400円、オリオンビール600円、各種カクテル700円~
※不定休。休みはインスタグラム(@churahama_t)でお知らせ

© 株式会社沖縄タイムス社