「赤ちゃん言葉」で伝えるのはあり? 愛犬への気持ちの伝え方OK・NG例

愛犬に「大好き」を伝えることは、関係を深めるために欠かせません。また「イイコ」「ダメ」を伝えることは、愛犬が人との生活のルールを覚えたり、危険な物から身を守ったりする際に役立ちます。
しかし、伝え方を間違えると、愛犬が嫌な思いをしてしまう可能性が。そこで今回は、「大好き」「イイコ」「ダメ」を伝える際のOK・NG例を、獣医師の増田宏司先生に教えていただきました。

愛犬への「大好き」の伝え方 OK例

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

まずは、愛犬に「大好き」と伝える際のOK例をご紹介します。

自分の顔を愛犬につける

愛犬が嫌がらなければ、スキンシップの一環としてOKです。ただし、真正面から顔を近づけると、犬は「威嚇されている」と感じやすいので、横から近づけるようにしましょう。

赤ちゃん言葉で話しかける

愛犬に「大好き」を伝える方法としてはアリです。赤ちゃん言葉で話すときには言葉をゆっくりと発音したり、自然と声のトーンが上がったりするもの。愛犬はその音を心地よいと感じるでしょう。

愛犬への「イイコ」の伝え方 NG例

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

次は、「イイコ」の伝え方のNG例です。

愛犬の顔を両手でなで回す

顔まわりを触られるのが苦手な犬は多く、実はがまんしていたり、嫌がっていたりする可能性も考えられます。コミュニケーションの一環として愛犬が嫌がっていなければよいのですが、「イイコ」の伝え方としてはおすすめできません。

愛犬の前で盛大に拍手をする

盛大な拍手の大きな音は、愛犬を興奮させすぎてしまう可能性があり、ほめている気持ちが伝わりにくいでしょう。数回、さりげなく拍手をする程度であればOKです。

愛犬への「ダメ」の伝え方 NG例

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

最後に、NGな「ダメ」の伝え方の例をご紹介します。

愛犬の目を見つめて怖い顔をする

真正面で見つめ合うことは、犬にとっては「威嚇」の意味があります。飼い主さんが愛犬の目をじっと見つめて怖い顔をしても、「ダメ」が伝わるどころか、愛犬が「怖い」と感じたり、関係性が悪くなったりする可能性も。

金属音を聞かせる

犬は金属音が苦手なので、一時的な効果は期待できるかもしれません。しかし、飼い主さんのことを「イヤな音を鳴らす人」として、嫌いになってしまう可能性があります。愛犬との関係性の悪化が心配されるため、避けたほうがよいでしょう。

なお、犬は飼い主さんのちょっとした変化にも敏感です。そのため、「イイコ」を伝えるときは口角を上げて高めの声、「ダメ」を伝えるならば真顔で低めの声を出すなど、表情や声を意識してみるのもよい方法ですよ。

お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2023年6月号『あなたの「イイコ」「ダメ」「大好き」ちゃんと届いてる? 愛犬への気持ちの伝え方』
文/藤真もとみ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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