【ラ・リーガ注目プレビュー】今季4度目のマドリードダービー! レアルのリベンジかアトレティコの3勝目か

今季4度目のマドリードダービーは4日29:00KO[写真:Getty Images]

ラ・リーガ第23節、レアル・マドリーvsアトレティコ・マドリーが、日本時間4日29:00にサンティアゴ・ベルナベウでキックオフされる。ここまで3度の激闘を演じてきたマドリードの両雄による、今季4度目のダービーマッチだ。
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レアル(勝ち点57)は前節、リーグ屈指の“盾対決”となったラス・パルマスとのアウェイゲームに2-1で勝利。後半序盤に先制される苦しい展開となったが、FWヴィニシウスの同点ゴールに途中投入のMFチュアメニの24歳バースデーゴールを守り切って2-1の逆転勝利を収めた。さらに、第20節延期分のヘタフェ戦はFWホセルのドブレーテの活躍によって2-0の快勝。リーグ6連勝でジローナを抜き首位に返り咲いた。ただ、今節のダービーに加え、次節にはジローナとの頂上決戦と重要な連戦を控えており、ここが2年ぶりのリーグタイトル奪還に向けた正念場となる。

対する3位のアトレティコ(勝ち点47)は前節、リーグ4連勝中だった好調バレンシア相手にFWサムエウ・リーノの恩返しゴールにFWデパイのダメ押しゴールによって2-0の完勝。さらに、直近に行われた第20節延期分のラージョ戦ではDFヘイニウドの今季初ゴールで先制したものの、追いつかれて難しい戦いを強いられたが、後半終盤にデパイが決めた公式戦3試合連続ゴールによって2-1で競り勝ち、リーグ3連勝で敵地でのダービーに臨むことになった。

なお、今季ここまではアトレティコホームのリーグ前回対戦、スーペル・コパ、コパ・デル・レイで通算3度の直接対決が行われ、アトレティコが2勝1敗と勝ち越している。そして、レアルにとってこの2敗は今季喫したすべての敗戦となっている。ただ、アトレティコはベルナベウでの公式戦9試合未勝利(4分け5敗)となっており、両者の現状の調子を含めて拮抗した試合が想定されるところだ。

◆レアル・マドリー◆
【4-4-2】
予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.


GK:ルニン
DF:カルバハル、リュディガー、ナチョ、メンディ
MF:バルベルデ、ベリンガム、カマヴィンガ、クロース
FW:ロドリゴ、ヴィニシウス

負傷者:GKクルトワ、DFミリトン、アラバ、リュディガー
出場停止者:MFチュアメニ(1/1)

累積警告のチュアメニが欠場する。負傷者に関しては直近のヘタフェ戦で強い打撲を負ったリュディガーが招集メンバー入りも、現時点で起用の可否は微妙な状況だ。

スタメンは前述の11名を予想したが、リュディガーが間に合わない場合はカルバハルかメンディのいずれかがナチョの相棒を務め、ルーカス・バスケスかフラン・ガルシアがサイドバックに入る見込みだ。中盤と前線ではブラヒム・ディアス、ホセル、モドリッチの起用も想定される。

◆アトレティコ・マドリー◆
【3-5-2】
予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.


GK:オブラク
DF:サビッチ、ヴィツェル、エルモソ
MF:モリーナ、デ・パウル、コケ、バリオス、サムエウ・リーノ
FW:グリーズマン、モラタ

負傷者:DFヒメネス、アスピリクエタ、MFレマル、FWモラタ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはすでにチームトレーニングに復帰したものの、直近のラージョ戦を欠場したモラタに若干の不安がある。

スタメンは前述の11名を予想したが、週明けにアスレティック・ビルバオとのコパ・デル・レイ準決勝1stレグを控えていることもあり、指揮官は幾つものプランを想定している模様だ。

ディフェンスラインでは長期離脱明けのヘイニウドが2戦連続好パフォーマンスを見せているが、コンディション面を考慮すればエルモソの復帰が有力か。あるいはサビッチを外してエルモソと同時起用も想定される。中盤ではサウール、ジョレンテにもチャンスがあり、グリーズマンの相棒は今季の古巣戦で存在感を放つモラタと公式戦3戦連発中のデパイというシメオネ監督にとって悩ましい選択となる。

★注目選手
◆レアル・マドリー:MFフェデリコ・バルベルデ

Getty Images


ダイナモの躍動が勝利のカギを握る。今季ここまでの公式戦で唯一敗れている宿敵撃破に向けてはエースのヴィニシウス、ベリンガムが攻撃のキーマン、リュディガーの状態が懸念されるディフェンスラインではカピタンの奮起も期待されるところだが、中盤で双方をサポートするバルベルデの献身こそ最も重要な要素となるはずだ。

システム変更やベリンガムの加入によって今季はドブレピボーテやインテリオールとより深い位置でバランサーとしての役割を担い、リーグ戦では1ゴール2アシストと目に見える数字の貢献度は昨季に比べて落ちているが、比較的ターンオーバーを採用するアンチェロッティ監督が全試合で起用するウルグアイ代表MFは最も替えが利かない選手となっている。

傑出したアスリート能力、献身性に加え、中盤のマエストロ2人の下で技術、戦術眼に磨きをかける25歳は、攻守両面で気が利くプレーでチームを支え、勝負所での攻撃参加や強烈な一発で試合も決められる万能型だ。今回のダービーにおいては守備で攻撃の起点役を担うグリーズマン、デ・パウルを抑え込み、攻撃では持ち味のオフ・ザ・ボールの動き出しで味方に多くの選択肢を与えるプレーを期待したい。

◆アトレティコ・マドリー:FWメンフィス・デパイ

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好調引っ提げてベルナベウに乗り込む。強力攻撃陣と対峙するヴィツェルら守備陣、今季ダービー2勝の立役者であるグリーズマン、モラタの2トップがキーマンであることは間違いないが、スタメン、ゲームチェンジャーとしても有能なオランダ代表FWに注目したい。

アトレティコ加入2年目は開幕3試合で2ゴールを挙げる上々のスタートを飾ったが、意向は筋肉系の負傷に悩まされて約2カ月の戦線離脱を経験。以降は鉄板2トップの活躍もあってなかなか出場時間を伸ばせずにコンディションが上がっていなかったが、年明け以降は公式戦5ゴール1アシストとようやく本来の調子を取り戻し、直近3試合では2つの決勝点を含む3試合連続ゴールと決定的な仕事が光る。

モラタの状態次第でスタメン起用も考えられるが、現状ではジョーカー起用が濃厚となっており、ビハインドの状況であればアタッキングサードでのチャンスメーク、フィニッシャー役、リード時ではカウンターの起点としての役割が求められるところだ。

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