伝統の豆まきが復活 震災と原発事故から13年ぶり 福島県富岡町の宝泉寺

13年ぶりに行われた宝泉寺の豆まき

 福島県富岡町の宝泉寺で4日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生から13年ぶりに豆まきが行われた。震災と原発事故前は毎年2月の第1日曜日に催されていた。伝統行事の復活に、寺は福を求める人々でにぎわった。

 宝泉寺の護持会の猪狩弘道会長らが壇上から豆をまいた。参加した町民ら約50人が家内安全などを願って手を伸ばした。猪狩会長は「多くの人々が集まる様子を見られてよかった。来年は舞台を設けるなどして、より盛大に実施したい」と話した。

 宝泉寺は境内にある推定樹齢900年のしだれ桜が知られている。本堂は震災と原発事故の被害を受け、解体の後、2021(令和3)年に再建された。

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