「自分を律する」立春の水行、すがすがしく 姫路の蓮長寺で100年続く恒例行事

手おけにくんだ水をかぶる参加者=姫路市白国1

 立春の4日、姫路・西播地域では最低気温が3月下旬並みを記録するなど、寒さが少し和らいだ。兵庫県姫路市白国の蓮長寺では、寒の明けに冷水をかぶって心身を清める「水行」があった。

 同日の最低気温は姫路が3.7度、福崎3.9度、上郡2.6度。最高気温は姫路が2月下旬並みの10.9度で、平年より1.4度高かった。

 水行は約100年前から続く寺の恒例行事。寒中の1月上旬から30日間続け、1年の無病息災や家内安全を願う。今年は松本貢團住職(57)と家族らが先月6日に始め、毎朝5時から水行を続けてきた。

 最終日の4日は正午過ぎに始まり、松本住職や檀信徒ら男女7人が参加。本堂から読経とうちわ太鼓の音が響く中、松本住職が岩場に囲まれた水行場で手おけにくんだ水を何度もかぶり、ほかの参加者も続いた。

 26年前から毎年参加している女性(56)=姫路市広畑区=は「今年は気温が暖かいためか、水が冷たく感じられた。冷水で自分を律することができる」とすがすがしい表情を浮かべた。(辰巳直之)

© 株式会社神戸新聞社