【豆知識】二十四節気「立春」とは

【豆知識】二十四節気「立春」とは

二十四節気「立春」の伝統行事や習慣を描いたイラスト。(北京=新華社配信/魏欣悦)

 【新華社北京2月4日】4日は二十四節気の最初の節気、立春に当たる。この時期、中国の北方地域では雪や氷が徐々に溶け、南方地域では草木が芽吹き始める。

 ▽春を告げる「報春」

 中国では古代から立春を非常に重視している。立春の前日、「春官」(中国古代の役人)が沿道で「春が来た」と叫ぶ。どらや太鼓を打ち鳴らし、春をことほぎながら、家々を回り春の訪れを知らせる役割の人もいた。

 ▽春の神を出迎える「迎春」

 立春の日、人々は東の郊外へ出かける。東に住むと考えられていた春の神「句芒(こうぼう)神」を出迎える意味がある。

【豆知識】二十四節気「立春」とは

江蘇省揚州市の痩西湖風景区で、見頃を迎えた花々を楽しむ観光客。(2022年3月6日、小型無人機から、揚州=新華社配信/孟徳竜)

 ▽春牛をむちで打つ「鞭春」

 「鞭春」は泥土や紙製の牛(春牛)をむちで打つ「鞭牛」の習俗を指す。立春の訪れは、耕作と種まきの季節の到来を意味しており、歴代帝王は農耕を奨励し生産を発展させるため、この日に「鞭春の礼」を執り行った。

 ▽髪をとかす

 立春の後、毎日髪をしっかりととかすのは、優れた養生と健康維持の方法となっている。春は自然の「陽」の気が発生し盛んになる季節で、毛穴が徐々に広がり、新陳代謝も活発になり、髪の成長が早まるとされる。

【豆知識】二十四節気「立春」とは

北京市東城区建国門街道の北京古観象台で春牛を鞭打つ「春の少女」役の子ども。(2021年2月2日撮影、北京=新華社記者/鞠煥宗)

 ▽伝統食で「春をかむ」

 立春に「春餅(チュンビン、小麦粉を薄く伸ばして焼いた皮に具を包んだもの)」を食べる習慣は唐代に始まり、「咬春(ヤオチュン、春をかむ)」とも呼ばれる。春餅の他にも、春巻きや春盤(キニラなどの野菜や果物、小麦粉で作った皮を皿に盛り合わせたもの)、田艾籺(広東省西部地区の伝統的軽食で、ハハコグサを練り込んだ皮で具を包み蒸したもの)などの伝統食もある。昔の人は、かむという動作の揺るぎなさが、苦難を恐れず、より良い暮らしを求める人々の決意を象徴していると考えていた。

【豆知識】二十四節気「立春」とは

上海の老舗レストラン「緑波廊」で春巻きを作る料理人。(2020年3月3日撮影、上海=新華社記者/劉穎)

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