【カンボジア】腐敗認識指数、8ランク後退の158位[社会]

世界の汚職や腐敗を監視する非政府組織(NGO)のトランスペアレンシー・インターナショナル(TI)が公表した2023年版「腐敗認識指数(CPI)」で、カンボジアの順位は世界180カ国・地域中158位となり、前年から8ランク後退した。 

腐敗認識指数は国際機関やシンクタンクのデータを基に腐敗認識度を100点満点で数値化したもので、数値が高くなるほど汚職や腐敗が少ないとされる。

カンボジアの23年の指数は22。22年の24、21年の23から悪化した。

TIカンボジアのペク・ピセイ事務局長は、説明責任と監視の強化、法律の改正などを通し、汚職の撲滅に向けた改革を加速させるよう政府に要請した。

1月31日の地元紙クメール・タイムズ(電子版)によると、政府の汚職防止組織(ACU)の広報官はTIの調査結果について、「カンボジアの実情を正確に反映していない」と批判。カンボジアは「腐敗の防止に関する国際連合条約(国連腐敗防止条約=UNCAC)」の批准国として、国連の指針を順守してきたと述べた。 

TIによると、23年のCPIは世界平均が43、アジア太平洋地域の平均が45だった。

東南アジア9カ国では、ミャンマーが最低の20で前年から3ポイント悪化。ベトナムは41、タイは35、ラオスは28と、いずれも前年から悪化した。

一方、マレーシアは50、フィリピンは34と、それぞれ改善。インドネシアは前年と同じ34だった。

域内指数の最高はシンガポールの83。同国の世界順位は前年と同じ5位だった。 

© 株式会社NNA