中国のグリーン低炭素モデル転換プランに世界が注目、「重要な役割果たしていく」と専門家

スイスで開催された世界経済フォーラム年次総会で、中国によるグリーン低炭素モデル転換プランが注目された。中国の専門家は「より大きく重要な役割を果たしていく」と強調した。

スイスのダボスで1月中旬に開催された2024年の世界経済フォーラム年次総会で、中国が打ち出したグローバルなグリーン低炭素モデル転換プランが大きく注目された、と中国メディアが報じた。中国の専門家は「気候変動への対応とエネルギーモデル転換の推進でより大きく重要な役割を果たしていく」と強調した。

中国網によると、気候変動対策は国連が定めた17の持続可能な開発目標の一つだ。1月16日に開催された世界経済フォーラムの「エネルギーモデル転換の必要性」に関するサブフォーラムで、国際エネルギー機関(IEA)事務局長のファティ・ビロル氏は「クリーンエネルギー分野に最も投資している国は中国だ」と指摘した。同氏は他国もできるだけ早くこのプロセスに参加するよう呼び掛けている。

ビロル氏によると、クリーンエネルギー開発投資は過去5年間で1兆ドル(約147兆円)から1兆8000億ドルへと大幅に増加した一方、化石燃料は横ばいだった。投資の拡大は主に中国と先進国からもたらされており、世界各国はこのプロセスに参加する必要がある。

ビロル氏の見解は世界経済フォーラムでも支持された。世界経済フォーラムの創設者シュワブ会長は今年の年次総会前日、グリーン開発、デジタル・インクルージョン経済を生かして雇用機会を創出し、購買力を高めた上で最終的には持続的な経済成長を促進することを訴えた。

中国は今年のフォーラムで、太陽光発電や風力発電などクリーンエネルギーの開発と電気自動車(EV)業界の発展において世界から評価された。中国は再生可能エネルギー関連設備の重要な生産国として、世界経済の低炭素成長を積極的に推進している。

米マサチューセッツ工科大学経済学部アブドゥル・ラティフ・ジャミール貧困アクションラボ(J-PAL)責任者のイクバル・ダリワル氏は「中国による北京のような大都市の大気管理は、世界の多くの国が工業化と国民生活の質のバランスを保つための優れたモデルとなっており、この点において中国から学ぶべきことは多い」との見解を示した。その上で低炭素成長を促進するために中国との協力を強化するのは当然のこととした。

中国・清華大学気候変動・持続可能な開発研究院副院長の張健氏は「グリーン低炭素へのモデル転換が国際的なコンセンサスになった」と説明。「中国は再生可能エネルギーの推進を含めて大きな力となっており、コスト、規模、技術の先行者メリットによって、気候変動への対応とエネルギーモデル転換の推進でより大きく重要な役割を果たしていく」と主張した。(編集/日向)

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