氷見、全壊100件突破 被害突出、半壊159件 罹災申請5000件超

 能登半島地震による氷見市の住宅全壊件数が101件となり、100件の大台を超えたことが4日分かった。3日時点の罹災証明書発行に基づく数字で、半壊も159件となり、富山県内では同市の突出した被害があらためて鮮明となった。一部損壊は1120件で、住宅被害の総数は1380件となっている。

 全壊は中心市街地の北大町、栄町、地蔵町、幸町、比美町で目立ち、液状化による被害が大きく影響しているとみられる。氷見市の罹災証明書申請は5千件を超えており、今後、調査が済んだ住宅から被害が確定するため、さらに増えるのは確実とされる。

 富山県が1月30日に発表した被害まとめでは、県内の全壊は氷見市の70件に次いで射水市9件、小矢部市6件、富山市2件で、氷見の被害件数の多さが目立っていた。

 氷見市が実施した被災建築物の応急危険度判定では、危険判定が425棟ある。市はこの多くが罹災証明の調査では半壊以上の判定になるとみている。

 林正之市長は「思った以上に多い。まだまだ増えることが懸念される」と述べた。地域コミュニティーが維持できるような生活再建の方策を国、県に支援を求めながら進める考えを示した。

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