近ごろ、疲れやすくてやる気も出ない…それは更年期の症状かもしれません。実は、更年期の不調は男性にもあり、女性だけの問題ではありません。
コロナ禍で、更年期症状を感じて診察を受ける男性の数が、3倍に増えたとも言われています。専門家は、「筋トレ」と「バナナ」を勧めます。
厚生労働省が2022年に行った、男性の更年期症状に関する調査結果によりますと、更年期の不調を感じている人は、20代で28.5%、30代で28.6%、40代で36.2%、50代で42.2%、60代で43.9%と、多くの男性が、何かしらの不調を感じていることが分かります。
原因は、加齢ということだけではないようです。
NPO法人ちぇぶら 更年期トータルケアインストラクター 永田京子 代表理事
「例えば、大きなストレスを感じているときとか、慢性的なストレス下にあるとき、他には生活習慣がすごく乱れているとき、男性ホルモンのテストステロンがガクンと低下してしまって、更年期の不調が出てくるということがあります」
カギとなるのが、男性ホルモン=テストステロンです。
テストステロンを増やすことができれば、更年期を元気に過ごすことができるとのことです。
では、どうすればよいのでしょうか?
NPO法人ちぇぶら 更年期トータルケアインストラクター 永田京子 代表理事
「テストステロンってしっかりと筋肉を使っていくことで、自分で作り出すことができます。もっともおススメな運動は『スクワット』。なぜかと言うと、体の中で一番大きな筋肉を鍛えることができるからです。腿の前側の大腿四頭筋という筋肉を鍛えることができるので、『スクワット』とってもおススメです」
おススメは、筋トレ。適度な運動で、テストステロンを増やしましょう。
また、テストステロンを増やすには、食事も重要とのことです。
NPO法人ちぇぶら 更年期トータルケアインストラクター 永田京子 代表理事
「食事の面では、タンパク質、亜鉛、ビタミンB、良質な油ですね。これらが不足してくると、テストステロンがなかなか作られにくくなってしまうので、バランス良く食べるということがとっても大切です。サーモンは、これらの栄養素がすべて含まれているので良いと思います」
サーモンなどでテストステロンの材料となる栄養素をバランスよく摂りましょう。
一方で、テストステロンが低下すると、うつうつとするなど心の不調を引き起こし易くなるということで、永田さんは、こんな食べ物を勧めてくれました。
NPO法人ちぇぶら 更年期トータルケアインストラクター 永田京子 代表理事
「そんな症状の予防や緩和におススメな食品が、バナナなんです。バナナに含まれるトリプトファンが、セロトニンに変化してくれるんですね、セロトニンは別名『しあわせホルモン』と呼ばれるような、気持ちの明るさをキープしてくれるようなホルモンなんですが、幸福感を感じさせてくれるということがあります。日頃の食材に追加するのはいかがでしょうか」
永田さんによりますと、更年期の不調の予防やケアには、運動、食事、睡眠といった基本的は生活習慣を守りつつ、ストレスを感じ過ぎない生活を送ることが大切だということです。