【仕事の満足度10万人調査】最も低い年代は「40代」…若年層が高く、シニア層になって回復する傾向

「仕事満足度」が最も低い年代は40代 ※画像はイメージです(ponta1414/stock.adobe.com)

総合人材サービスのパーソルホールディングス株式会社(東京都港区)は、このほど「はたらく定点調査」の結果を公表しました。そのなかの「各年代の仕事満足度」に関する調査によると、仕事の満足度について、「満足」と答えた割合は若年層が高く、反対に最も少なかった年代は「40代」となりました。その一方で、シニア層で満足度は回復する傾向が見られたそうです。

調査は、本業または副業で働いている全国の15~69歳の男女10万人を対象として、2023年3月にインターネットで実施されました。

仕事全体の満足度(提供画像)

まず、「現在の仕事にどの程度満足していますか」という質問に対し、「満足」と答えた割合を年代別にみると、「10代」(68.0%)が最も高く、次いで「60代」(58.9%)、「20代」(52.1%)、「30代」(46.1%)、「50代」(45.8%)と続き、「40代」(44.4%)が最も少なくなりました。

仕事内容への興味に対する満足度(提供画像)

また、「仕事の内容に興味が持てること」に対して、「満足」と答えた割合を年代別にみると、「10代」(63.2%)が最も高く、次いで「60代」(57.0%)、「20代」(53.3%)、「30代」(48.9%)、「50代」(47.0%)と続き、「40代」(45.6%)が最も少なくなりました。

仕事の裁量に対する満足度(提供画像)

続けて、「仕事の裁量(自分に任されている範囲)が適切であること」に対して、「満足」と答えた割合を年代別にみると、「10代」(67.0%)が最も高く、次いで「60代」(59.9%)、「20代」(52.8%)、「30代」「50代」(いずれも48.4%)と続き、「40代」(47.1%)が最も少なくなりました。

仕事の忙しさに関する満足度(提供画像)

さらに、「仕事の忙しさが適切であること」に対して、「満足」と答えた割合を年代別にみると、「10代」(57.3%)が最も高く、次いで「60代」(55.0%)、「20代」(45.6%)、「50代」(43.3%)と続き、「30代」と「40代」(いずれも40.8%)が最も少なくなりました。

経験・能力の活用に対する満足度(提供画像)

次に、「経験・能力が活かせる仕事があること」に対して、「満足」と答えた割合を年代別にみると、「60代」(56.5%)が最も高く、次いで「10代」(54.9%)、「20代」(47.1%)、「50代」(46.1%)、「30代」(45.1%)と続き、「40代」(42.8%)が最も少なくなりました。

キャリア・方向性に対する満足度(提供画像)

最後に、「自身のキャリア・方向性と合った仕事ができること」に対して、「満足」と答えた割合を年代別にみると、「10代」(53.4%)が最も高く、次いで「60代」(47.3%)、「20代」(43.8%)、「30代」(38.0%)、「50代」(36.9%)「40代」(34.7%)と続き、いずれの項目においても若年層が高く、ミドル層になるにつれて低下、シニア層になって回復する傾向がみられる結果となりました。

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調査を実施した同社は、「40代は、それまで登り調子だったものが変化することで、考え方の転換を迫られる時期とされる。加えて、日本の雇用環境は、伝統的に会社主導の異動が行われてきたため、他社でも通用するような確固たる専門性を持てず、かつ自分なりのキャリアプランを考える機会もなく40代になった会社員も多い」と考察。

そのうえで、「最近では会社主導の異動に従っていれば老後も安泰という時代ではなくなってきた。自らキャリアを模索し、将来設計をしようとする40代が増えていると考えられる。45歳以上の転職者数は、2010年から2020年にかけて145%と増加した。40代からのキャリアについて、動向を注視する必要がありそうだ」と述べています。

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