AI小型乗り物実験へ 一般向け、荷物運搬ロボも 茨城・常総で本田技研

運搬ロボットの「ワポチ」=常総市三坂新田町

人工知能(AI)を搭載した小型の乗り物「マイクロモビリティー」の実用化を目指し、本田技術研究所(埼玉県和光市)は、道の駅常総などがある茨城県常総市むすびまちの産業団地「アグリサイエンスバレー常総」で2月中旬から一般向けの実証実験を始める。

予定される実験は、自動走行車「CiKoMa(サイコマ)」への乗車と、荷物運搬ロボット「WaPOCHI(ワポチ)」の先導・追従走行。自動走行車への乗車などを無料で体験してもらい、データの蓄積や技術、使い勝手の向上を図る。自動走行車やロボットを広く知ってもらう狙いもある。

サイコマの乗車体験は団地内の歩道に設定された区間約850メートルで実施する。カメラやAIで交通状況や歩行者を認識して自動で発進、停止する技術を体験できる。今後は言葉や身ぶりでサイコマに停車位置などを指示する実験も加わる予定だ。

ワポチの体験は観光イチゴ農園「グランベリー大地」で行う。ロボットに認証登録した人の姿勢などから進行方向を予測して先導する機能や、自動で追従する機能を体験できる。

実験は月、金曜以外の午前10時~正午、午後1~3時に実施される。希望者は同社または「グランベリー大地」の受付で申し込む。

神達岳志市長は「全国から注目されるアグリサイエンスバレー常総に新たな価値が加わりうれしい」と語った。同社の安井裕司エグゼクティブ・チーフエンジニアは「技術の進化に貢献していただき、一緒に開発していきたい」と参加を呼びかけている。

自動走行車の「サイコマ」=常総市むすびまち

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