V長崎 沖縄キャンプ1週間 守備構築に重点 戦術浸透に手応え

沖縄キャンプで守備練習に取り組むV長崎の新井(手前右)ら=沖縄県読谷村陸上競技場

 サッカーJ2のリーグ戦開幕まで3週間。V・ファーレン長崎は沖縄で順調にキャンプを続けている。1月29日に現地入りして約1週間が経過。下平ヘッドコーチ(HC)は、チームの課題である守備の構築など戦術の落とし込みに時間を割き、練習試合で出た課題の修正を繰り返している。
 今季は例年に比べて始動が遅かった。開幕まで5週間でチームをつくり上げる日程は、V長崎と契約を結びながらブラジルリーグ2部サントスの監督就任が発表されたカリーレ氏の意向だった。契約問題が解決しないまま、しわ寄せを受けている指導陣、選手だが、ピッチ外の混乱を気にすることなく、チームづくりに集中している。
 キャンプインから3日まで完全休養日は1日もなく、拠点の読谷村陸上競技場で6対6のポゼッション練習や、選手を3チームに分けた実戦形式のトレーニングを重ねた。時折、下平HCがプレーを止めながら守備の約束事を再確認させる場面も見られた。宿舎では映像を使ったミーティングで意識の統一を図っている。
 1日に非公開でJクラブとトレーニングマッチを実施。3日はJ1札幌と対戦し、30分×4本で計2-1と勝利した。下平HCは「攻撃力を生かすには、まず守備から。少しずつ浸透してきている」と手応えを感じている様子。札幌戦でディフェンスリーダーを務めた岡野も「間延びすることなく、チーム全体で動いて守れている」と充実感をにじませた。
 沖縄キャンプは5日から完全非公開で10日まで続く。その間も複数のトレーニングマッチが組まれ、その後、長崎に戻ってチームを仕上げる。24日のアウェー藤枝戦で新生V長崎の今シーズンが幕を開ける。

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