山形新幹線つばさってどんな列車?停車駅や時刻表、ミニ新幹線とは?などの疑問を鉄道ジャーナリストが解決

山形新幹線の疑問に鉄道ジャーナリストがお答えします

「新幹線に乗ろうと思って時刻を調べたはいいけれど、どの列車のどの席を選べばいいか分からない」と迷ってしまうことはありませんか?

全国の新幹線を、車窓を中心に10年以上観察・研究してきた鉄道ジャーナリストの栗原景さんが、知っていると便利なことや、誰かに話したくなる新幹線ならではの車窓の楽しみ方などをご紹介します。

この記事を読むと分かること

  • 使用されている車両、特徴、コンセントの位置
  • 山形新幹線の停車駅
  • 座席選びのポイント
  • 車窓の楽しみ方
  • おトクに乗車する方法、予約について
  • 車内販売の有無、最高速度などの基本情報

山形新幹線ってどんな路線?

山形新幹線は、米沢、山形、新庄など、山形県内陸部の都市と首都圏とを結ぶ路線で、東京駅〜福島駅間は東北新幹線に乗り入れています。ただし、実は「山形新幹線」という新幹線は正式には存在しません。

「山形新幹線」の福島駅〜山形駅〜新庄駅間は、奥羽本線の線路幅を新幹線と同じ1435mmに拡げた区間で、法律上は在来線。車両は在来線と同じサイズで、最高速度も在来線と同じ130km/hです。山形新幹線は、東北新幹線と在来線の奥羽本線とを直通する列車の愛称なのです。

こうした列車を、正式には「新在直通特急」といい、一般的には「ミニ新幹線」と呼ばれています。

これは、フランスの高速鉄道TGVが、線路幅の同じ在来線に乗り入れていることに着想を得たもの。フル規格の新幹線ほど速くはありませんが、はるかに安く建設できて、乗り換えることなく首都圏に直通できる点が強みです。

山形新幹線の車両

2021年11月現在、山形新幹線はE3系7両編成が使用されています。現在は新型車両E8系の開発が進められており、2024年春頃にデビューする見込みです。

E3系1000番代・2000番代

進化を重ねてきたミニ新幹線第二世代車両


E3系2000番代は前照灯が曲線を描きちょっと微笑んでいるような表情 新庄駅

E3系は、新幹線と在来線を直通する「新在直通特急」、通称「ミニ新幹線」の第二世代車両として登場した車両です。1997年に秋田新幹線開業にあわせて0番代がデビューしました。山形新幹線内の最高速度は130km/hですが、東北新幹線ではE2系と連結して275km/h運転が可能です。

車体は在来線の規格に合わせて通常の新幹線よりも一回り小さく作られており、普通車でも在来線と同じ4列シートが採用されています。


大型のヘッドレストを備えるE3系のグリーン車。面テープで固定され動かすのに少しコツがいる

2000番代の普通車は赤を基調としたモケット。コンセントもある

また、新幹線の駅では乗降扉とホームの隙間が大きくなるため、折り畳み式のステップが設けられています。


新幹線の駅で使用されるステップ

元々は秋田新幹線用に設計された車両でしたが、山形新幹線には1999年12月の山形駅〜新庄駅間開業時に、7両編成のE3系1000番代が投入されました。

この1000番代は秋田新幹線用の0番代とほぼ同じ仕様で、L54・L55編成の2本は秋田新幹線用の編成を改造・転用したものです。

2008年12月からは、山形新幹線の初代車両である400系の置き換え用として2000番代が投入されました。


E3系1000番代(旧塗装)

E3系2000番代(旧塗装)

2000番代は、前照灯のデザインが変更されたほか、両先頭車にアクチュエータと呼ばれる装置が左右の揺れを強制的に打ち消すフルアクティブサスペンションを搭載。中間車には、揺れを吸収するダンパの減衰力(硬さ)が変化するセミアクティブサスペンションが搭載されるなど、乗り心地が改良されています。

また、2000番代は普通車の窓側及び最前・最後列とグリーン車全席にコンセントが装備されています。


車体カラーは、以前はシルバーを基調にグリーンのラインを配したメタリックなデザインでしたが、2014年から秋田新幹線E6系もデザインした工業デザイナー、奥山清行(おくやま きよゆき)氏デザインのカラーに変更されています。


E3系2000番代(新塗装)

蔵王の雪を洗わすホワイトをベースに、山形の県鳥であるおしどりを表す「おしどりパープル」と、県花である紅花を表す「紅花レッド」から「紅花イエロー」へのグラデーションラインが配置されました。

デッキ部の側面には、春を表す「桜とふきのとう」、夏を表す「紅花とサクランボ」など、山形の四季を表すシンボルステッカーが貼られています。


春のイメージ桜とふきのとう

稲穂とリンゴが描かれた秋のイメージシンボル

冬の樹氷をイメージ

このほか、観光列車の「とれいゆつばさ」用に改造された700番代もあります。

「つばさ」と「とれいゆつばさ」はどんな列車?

山形新幹線の通常の列車は、「つばさ」に統一されています。このほか、週末を中心に在来線区間でのみ運行される観光列車「とれいゆつばさ」があります。

  • ※とれいゆつばさは2022年3月に運行を終了いたしました。

つばさ

いつも混雑しがちな山形県への直行特急


山形新幹線の列車で、その愛称はかつて上野駅〜山形駅〜秋田駅間で運行された在来線特急列車を受け継いでいます。おおむね1時間に1本程度運行されており、日中は山形駅止まりと新庄駅直通が交互に運行されます。

停車駅のパターンはシンプルで、米沢駅と山形駅〜新庄駅間は全列車が停車。日中は、赤湯駅とかみのやま温泉駅にもほとんどの列車が停車します。高畠駅だけは2〜3時間に1本しか停車しません。多くの列車は、東京駅〜福島駅間でE2系「やまびこ」と連結して運行されます。

東京駅〜山形駅間の所要時間は、2時間30分〜2時間50分程度。ばらつきがあるのは停車駅の違いもありますが、途中に単線区間があり対向列車待ち合わせの停車があるためです。

注目は、東京駅を朝9時台に発車する「つばさ131号」。この列車は、併結する「やまびこ131号」とともに上野駅と宇都宮駅を通過する速達タイプで、東京駅〜新庄駅間を最速の3時間11分で結びます。福島駅〜新庄駅間でも列車待ち合わせの停車が少なく、1時間47分と最速。

それでも東京駅〜新庄駅間の表定速度(停車時間を含めた平均速度)は120km/h台で、ミニ新幹線がスピードにハンデを背負っていることがわかります。

また、時期を問わず混雑しているのも「つばさ」の特徴です。東京駅〜山形駅間は実キロで330kmあまり。自動車では少々遠く、飛行機を飛ばすほどではない、鉄道が最も得意とする距離です。しかしミニ新幹線は最大7両編成で列車本数にも制限があり、輸送力が常に不足しがちなのです。

【使用車両】
E3系1000番代・2000番代

【つばさの停車駅】
東京駅・上野駅(一部列車)・大宮駅・宇都宮駅(一部列車)・郡山駅(一部列車)・福島駅・米沢駅・高畠駅(一部列車)・赤湯駅(一部列車)・かみのやま温泉駅(一部列車)・山形駅・天童駅・さくらんぼ東根駅・村山駅・大石田駅・新庄駅

【座席の種類】
普通車(指定席)/グリーン車(指定席のみ)

【コンセントの有無】
E3系:[1000番代(L53〜L55)]なし
[2000番代(L61〜L72)]普通車:A・D席、最前列・最後列/グリーン車:全席

【車内販売】
あり(東京駅~山形駅間のみ)

停車駅一覧

つばさ
東北新幹線 東京 ○
上野 ▲
大宮 ○
小山 -
宇都宮 ▲
那須塩原 -
新白河 -
郡山 ▲
福島 ○
奥羽本線 (山形新幹線) 米沢 ○
高畠 ▲
赤湯 ▲
かみのやま温泉 ▲
山形 ○
天童 ○
さくらんぼ東根 ○
村山 ○
大石田 ○
新庄 ○
所要時間(最速) 3時間11分
○:停車 ▲:一部停車 -:通過または設定なし

  • ※一部の列車は東京駅〜山形駅間で運行

山形新幹線「つばさ」の時刻表はこちらから

とれいゆつばさ

惜しまれつつ2022年春に運行終了 車内に足湯がある“ゆけむり新幹線”


福島駅〜新庄駅間で週末を中心に運行されている観光列車です。秋田新幹線で使用されていたE3系0番代R18編成を改造した6両編成の列車で、新庄方先頭車の16号車にはなんと足湯が用意されています。


靴を脱いであがる石造りの小上がりにある足湯。天童木工製のソファもある

足湯は事前予約制で、JR東日本グループの「びゅう旅行商品」を利用すると、事前に足湯利用券を購入できます。

一般の乗客は、乗車後に湯上がりラウンジのカウンターで申し込むことになりますが、始発駅発車時点ですでに売り切れということもあります。見学の時間もありますので、乗車したらすぐにカウンターで相談してみましょう。

足湯は紅花色の湯船が二槽あり、4人ずつで利用します。入浴時間は15分。流れゆく車窓風景を見ながら、足もとからじんわりと暖まっていきます。足湯の利用者には、足拭きを兼ねたオリジナルタオルがつき、記念に持ち帰ることができます。

お湯から上がったら、隣の15号車にある湯上がりラウンジでほっと一息。


自由に過ごせる湯上がりラウンジ

バーカウンターでは、山形の地酒やワイン、ストレート果汁ジュースなどを販売しており、フリースペースの小上がりで寛ぎながら味わうことができます。

山形の米や蕎麦で作ったアイスクリームもおすすめです。スマホ用のコンセントもありますが、小上がりのテーブルは3つしかないので、譲り合って利用しましょう。

座席は、座面が畳敷きで大型のテーブルを備えた「お座敷指定席」(12〜14号車:14号車はツアー専用)と、グリーン車なみのシートでゆったりできる普通車指定席(11号車:福島方先頭車)があります。お座敷指定席の座布団には、将棋の里である天童の将棋駒などがデザインされています。


座布団もかわいいお座敷指定席

2014年から人気を集めてきた「とれいゆつばさ」ですが、車両の老朽化により、2022年3月での運行終了が決まっています。週末などの運行に限られるため、乗れるチャンスはあとわずか。上りの2号であれば、比較的指定席を取りやすいので、ぜひ一度乗ってみてください。

【使用車両】
E3系700番代

【とれいゆつばさの停車駅】
福島駅・米沢駅・高畠駅・赤湯駅・かみのやま温泉駅・山形駅・天童駅・さくらんぼ東根駅・村山駅・大石田駅・新庄駅

【座席の種類】
普通車(指定席)/お座敷指定席

【コンセントの有無】
湯上りラウンジにあり

【車内販売】
あり(湯上りラウンジ)

座席の選び方

どちらかといえばA席側がおすすめ

基本的に南北に走る路線なので、午前中の列車は新庄に向かって右側(A席側)から、午後になると左側(D席側)から日差しが入ります。左右どちらの席でも山形らしい山と盆地の景色を楽しめますが、筆者の好みは新庄に向かって右側のA席側。赤湯駅を発車した直後の米沢盆地の眺めはみごとです。

1000番代は座席間隔が910mmと狭くなっていて、座り比べると体感できるくらい違います。また、1000番代にはコンセントが設置されていない点も注意が必要です。

1000番代は、現在15編成ある「つばさ」用E3系のうち3編成だけですが、1000番代と2000番代のどちらが来るかを事前に知ることはできません。

山形新幹線の見どころ

山形らしい多彩な車窓風景を楽しめる

山形新幹線福島駅〜新庄駅間は、在来線なだけあって、防音壁もなく昔ながらの鉄道の車窓風景を楽しめます。福島駅〜米沢駅間の板谷峠越え、米沢盆地に山形盆地、サクランボなどの果樹園、そして遠くそびえる月山など、山形県を特徴付ける多彩な車窓風景を楽しめます。

福島駅での分割・併合

合体変形ロボのようなシーンが見られる

山形新幹線「つばさ」は、一部の列車を除いて東京駅〜福島駅間でE2系「やまびこ」と連結して運行されます。2つの列車を切り離したり、連結したりすることを「分割・併合」といいますが、そのシーンを見られるのが福島駅です。

下り列車は、連結器のロックを解除して発車するだけですが、上りの連結シーンは必見。2本の新幹線が連結される様子は、まるで合体変形ロボのアニメを見ているようです。


手前で二度停止

ゆっくりと「やまびこ」と連結される

ただ、残念なことに「つばさ」は連結作業が終了するまで扉が開かないので、「つばさ」に乗っていると連結シーンを見ることはできません。

新幹線は、改札口を通過しなければ2本以上の列車を乗り継いでも特急料金が通算されるので、福島駅からは1本後の「つばさ」に乗車するよう、あらかじめ特急券を用意しておくという手もあります。

改札内の待合室で1時間近く待つことになりますが、福島駅は新幹線コンコースの駅そばが美味しいので、食事をしてのんびり待つのもよいでしょう。ちなみにこの駅そば屋さん、瓶ビールが安いです。

連結シーンだけでなく、ホームの山形寄りから、福島駅に到着する上り「つばさ」「やまびこ」を眺めるのもおすすめです。ホームに接近しながら、車両先端部が自動的に開いて連結器が出てくる様子を観察できます。


福島駅14番ホームに進入する上り「つばさ」。走りながら連結器が現れる

また、福島駅の山形新幹線乗り場は下り側の14番線1カ所しかないので、「つばさ」と連結する上り「やまびこ」は、下りの線路を通ってホームに入ってきます。一瞬ですが、「線路を逆走する新幹線」を見られるのも、福島駅の名物です。

ホーム端から観察した後は、早足でもどれば連結シーンも見られます。ただし、絶対に走らないようにしましょう。

板谷峠越え

JR東日本屈指の難所を軽々越える


奥羽本線の庭坂駅〜関根駅間の板谷峠越えは、最大38‰(パーミル)、連続33.3‰というJR東日本で最も険しい勾配が続く区間です。

33.3‰とは、1000m水平に進むたびに33.3mの高低差が生じる勾配。山形新幹線の1両の端と端では70cm近い高低差が生じるということになります。

途中の赤岩駅・板谷駅・峠駅・大沢駅の4駅は、急勾配の途中にあるため、新幹線が開業する以前は、いわゆる「スイッチバック駅」でした。

坂に弱い昔の列車は勾配上に停車することができなかったので、本線から線路を分岐させて、平坦な場所にホームを設置していたのです。

列車が何度も進行方向を変えてホームに出入りする様子は、懐かしい列車旅らしい風景でした。車両の性能が上がった現在は、本線上にホームが移転しましたが、スノーシェッドに覆われたスイッチバック時代のホーム跡は今も車窓から観察できます。


板谷駅の旧ホーム跡へつながるスノーシェッド。手前には36‰の勾配標も見える

なお、4つの元スイッチバック駅のうち、一番福島寄りの赤岩駅は、利用者が皆無になったことから2021年3月12日に廃止されました。ホームは今も残されており、ロープで立入禁止になっている様子が見られます。

米沢盆地と白竜湖

山越えに入る列車から眺める盆地の絶景


赤湯駅を発車して山登りに入り、市街地を一望。南を向くので日中は逆光になりやすいが、屋根がキラキラ光って美しい

赤湯駅は、米沢盆地の北端に位置しています。下り列車で赤湯駅を発車すると、市街地の西を迂回した列車は登り勾配となり、山形盆地への山越え区間に入ります。この時、A席側からは赤湯市街が広がり、どんどん高度を上げて市街地を離れていくパノラマを観察できます。

やがてほとんど建物が見えなくなると、平らな盆地に現れるのが白竜湖。


流れ出る川がなく、少しずつ水が減っていると言われる白竜湖

このあたりを南北に走る断層のはたらきによって凹地となり、水が溜まったといわれています。水深は最も深いところでも1.6m程度しかなく、いつかは消えてしまうともいわれている小さな湖です。

スカイタワー41と上山城

田んぼの中に現れる巨大なタワーマンション


なぜここにあるのか謎が多い、かみのやま温泉のスカイタワー41

かみのやま温泉駅が近づくと、A席側に広がる田んぼの向こうに、何とも場違いな雰囲気の超高層ビルが見えてきます。あれは、1999年竣工の「スカイタワー41」。その名の通り地上41階、高さ134mのタワーマンションで、マンション建築としては東北6県で最も高い建物です。

列車がかみのやま温泉駅に到着すると、今度はD席側に端正なお城の天守が現れます。


史実に即した復元天守ではないが、最上層から山形新幹線も一望できる上山城

こちらは、月岡城とも呼ばれる上山城の模擬天守。江戸時代に上山藩の藩庁が置かれた城で、天守は1982年に模擬天守として建築された郷土資料館です。江戸時代に天守があった本丸は現在月岡神社となっており、模擬天守は南側の二の丸に建てられています。

A席側にはタワーマンション、D席側には模擬天守。山形県有数の温泉地として知られるかみのやま温泉駅周辺では、左右で対称的な車窓を楽しめます。

月山(がっさん)

山形の暮らしを見守る日本百名山


すっきり晴れないとなかなか見えない出羽三山の月山

湯殿山(ゆどのさん)、羽黒山(はぐろさん)とともに、出羽三山(でわさんざん)のひとつに数えられる標高1984mの月山。山形駅を発車してしばらく進んだあたりから、村山駅付近まで、D席側によく見えます。手前には葉山があり、こちらも雄大な眺めなので、月山と間違える人もいるそうです。

冬の晴れた日なら、新庄駅付近で北側に鳥海山も見え、山形らしい山の風景を車内からたっぷり楽しめます。

おトクなきっぷ

週末パス

週末パス 山形新幹線に乗車するならこれ一択

このシリーズでは頻繁に紹介している「週末パス」ですが、特に山形新幹線の旅を楽しむなら、絶対に外せないおトクなきっぷです。

おおむね山形県・宮城県よりも南のJR東日本全線と、14の私鉄・第3セクター鉄道に土・休日の2日間普通列車乗り放題となるフリーきっぷで、山形新幹線は東京駅〜新庄駅間の全区間がフリー乗車区間に含まれます。

特急券は別途購入する必要がありますが、東京駅〜山形駅間の片道運賃が6050円、東京駅〜新庄駅間が7150円ということを考えれば、2日間乗り放題で8880円の「週末パス」のおトクさがわかるでしょう。

赤湯駅から分岐する山形鉄道フラワー長井線にも乗車できます。

フリーエリア:羽越本線酒田、奥羽本線湯沢、東北新幹線くりこま高原、東北本線小牛田の各駅より南のJR東日本全線/山形鉄道/阿武隈急行/福島交通/会津鉄道/北越急行/えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン/上田電鉄/しなの鉄道/長野電鉄/アルピコ交通/ひたちなか海浜鉄道/鹿島臨海鉄道/富士急行/伊豆急行

有効期間
2日間

販売期間(2021年度)
2022年3月25日まで(利用開始日の前日までに購入)
利用期間(2021年度)
2022年3月27日まで
8月10〜19日と12月28日〜1月6日、4月27日〜5月6日は利用できません。販売・利用期間は毎年度更新されます

販売場所
フリーエリア内のおもな駅やびゅうプラザ、エリア周辺の旅行会社

販売価格
おとな8880円、こども2600円


お先にトクだ値

2021年11月現在はほぼ半額のスペシャルプランも

JR東日本のインターネット予約「えきねっと」限定の割引料金です。

当日までに予約すれば約15%引きの「えきねっとトクだ値」、13日前までに申し込めば約35%オフの「お先にトクだ値」があり、山形新幹線では東京駅〜米沢駅・山形駅間で設定されています。新型コロナウイルスの影響もあって利用が落ち込んでいる2021年11月現在は、20日前までの予約で約50%オフとなる「お先にトクだ値スペシャル」も販売されており、東京駅〜山形駅間は通常価格が1万1350円(新幹線eチケット)のところ、5360円で乗車できます。

グリーン車用も設定されており、東京駅〜山形駅間はなんと7300円。今のところ、2021年12月15日までの設定ですが、日程が合う人には断然おすすめです。

ほぼ通年発売の「お先にトクだ値」も十分おトクで、普通車のみの設定ですが、東京駅〜山形駅間は7370円で利用できます。

週末パスの自由度には負けますが、平日に山形新幹線に乗ろうという方にはおすすめです。なお、「お先にトクだ値スペシャル」には新庄駅発着の設定はないのでご注意ください。



【山形新幹線】基本データ

営業区間:福島駅〜新庄駅

営業キロ:148.6km
※参考:東京〜新庄間の営業キロは421.4km、実キロは403.7km
※東北新幹線は、在来線の線路増設として建設されたため、運賃計算の元となる営業キロと実際の距離(実キロ)が異なります。山形新幹線の営業キロは実際の距離と同一です。

使用車両:E3系1000番代、2000番代、700番代

最高速度:130km/h(東北新幹線内は275km/h)

最速列車の表定速度(停車時間を含めた平均速度):つばさ131号 126.8km/h

座席の種類:普通車自由席、普通車指定席、グリーン車

車内サービス
山形新幹線の車内販売はソフトドリンク類、菓子類などに限られます。

車内販売
東京駅〜山形駅 山形駅〜新庄駅
つばさ ○ ×
*一部の「つばさ」は車内販売を行なっていません

トイレ:奇数号車山形寄り

車いす対応トイレ 女性専用トイレ 車いすスペース 多目的室
E3系 11号車 なし 11・12号車 11号車
※多目的室は身体の不自由な人や気分の悪くなった人、授乳が必要な人などが車掌に申し出ると利用できます。


著者紹介

栗原 景(くりはら かげり)

1971年、東京生まれ。鉄道と旅、韓国を主なテーマとするジャーナリスト。出版社勤務を経て2001年からフリー。小学3年生の頃から各地の鉄道を一人で乗り歩き、国鉄時代を直接知る最後の世代。東海道新幹線の車窓を中心に、新幹線の観察と研究を10年以上続けている。主な著書に「廃線跡巡りのすすめ」、「アニメと鉄道ビジネス」(ともに交通新聞社新書)、「東海道新幹線沿線の不思議と謎」(実業之日本社)、「東海道新幹線の車窓は、こんなに面白い!」(東洋経済新報社)ほか。

  • ※写真/栗原景、交通新聞クリエイト
  • ※掲載されているデータは2021年11月現在のものです。変更となる場合がありますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

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