男性死亡…道路に倒れていた 46歳の会社員と判明 複数の車にはねられた可能性、誰も救護せず逃げる 一定の通行量ある深夜、通行人の女性が発見 歩道に線香を手向けた人「大きな音しなかった」

ひき逃げ事故が起きた県道=4日午前11時過ぎ、久喜市菖蒲町下栢間

 4日午前2時35分ごろ、埼玉県久喜市菖蒲町下栢間の県道で、加須市芋茎の会社員の男性(46)が車にはねられ、男性は全身を強く打ち、搬送先の病院で死亡が確認された。はねた車両は救護措置を取らずに現場から逃走したため、久喜署は死亡ひき逃げ事件として車の行方を追っている。

 同署によると、現場は県道川越栗橋線の直線で、久喜方面に向かって走行していた車が歩いていた男性をはねたとされる。倒れている男性を見つけた20代の通行人女性が「歩行者が道路に倒れている」と119番した。

 県道は幅員6メートルで歩道がある片側1車線の県道で、制限速度は40キロ。近くに横断歩道や信号はない。複数の車が男性をはねた疑いがあるという。事故を受け、県警は翌朝にかけて周辺で交通規制を実施した。

 現場は桶川市と久喜市の市境に近い。沿道に店舗や民家が並ぶ。近くの住民によると、深夜でも一定の通行量はあるという。

 現場そばの70代理容店男性によると「大きな音がしたわけではなかった。救急車やパトカーの音で外に出た」と当時の状況を話した。歩道に線香を手向け「早く犯人が捕まってほしい」と話した。

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