鍋料理や漬け物など、冬の食卓には欠かせない白菜。みずみずしさが特長ですが、外側のしっかりした葉や内側の柔らかい葉など、部位による食感の違いを生かして使い分けるのもコツの一つです。そこで、白菜の外葉を使った簡単&おいしい煮物と炒め物を料理研究家の夏梅美智子さんに教えていただきました。
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丸ごと使いきりたい【白菜】
ビタミンCが豊富に含まれる白菜は、風邪予防など寒い季節の健康を守ってくれる頼もしい野菜。
白菜の外側の葉は緑が濃く繊維もかたいので、炒め物や煮物、汁物など、しっかり火を通して素材の甘みを引き出す料理がおすすめです。
また、緑が淡く柔らかな内側の葉は、漬け物やサラダなどに向いています。
さらに、白菜は切り方によっても食感に違いが。繊維に沿って切ればシャキシャキ感が残り、繊維を断つように切れば柔らかくなるので、料理に合わせて工夫してみてください。
白菜と鮭の重ね鍋
白菜の外葉と鮭、油揚げをミルフィーユのように重ねて。
1人分268kcal
材料(2人分)
油揚げ……1枚
塩鮭(小)……2切れ
白菜の外葉……6〜7枚(約⅓株)
【A】
だし……⅔カップ
みりん、酒……各大さじ2
作り方
❶油揚げは熱湯を回しかけて余分な油を除き、細切りにする。鮭は骨があれば除いてそぎ切りにする。
❷白菜の葉1枚ずつの間に①をなるべく等分にはさみ、重ねていく。鍋の深さに合わせて切り、切り口を上にして鍋に詰める。
❸【A】を注いで弱めの中火にかけ、煮立ってきたら蓋をして20分以上弱火で蒸し煮にする。
白菜とベーコンのスープ煮
じっくり煮て、白菜のトロリとした甘みを引き出します。
1人分217kcal
材料(2人分)
白菜の外葉……450g
にんじん……½本
じゃがいも(小)……2個
ベーコン……4枚
【A】
固形チキンスープのもと……1個
水……2½カップ
ローリエ……1枚
塩、こしょう……各少々
作り方
❶白菜は芯の部分は4㎝長さ、葉の部分は半分くらいの長さに大きめに切る。
❷にんじんは乱切りにする。じゃがいもは皮をむいて半分に切り、面取りをして水にさらす。ベーコンは3㎝長さに切る。
❸鍋に白菜の葉以外の材料を入れ、【A】を加えて中火にかける。煮立ったら弱火にして残しておいた葉をのせて蓋をし、15〜20分煮る。
【Point】
白菜の葉は火が通りやすく、長く煮るととけてしまう。なので、葉と芯の部分はあらかじめ分けておき、葉は他の材料を入れた後、最後に加える。
白菜とぶりのかき油炒め
オイスターソースで炒めて、コクとボリュームをアップ。
1人分210kcal
材料(2人分)
材料(2人分)
ぶり……1切れ
【A】
塩……少々
しょうが汁……小さじ1
白菜の外葉……180g
サラダ油……大さじ1
小麦粉……少々
【B】
オイスターソース……大さじ1½
酒または水……大さじ3
作り方
❶ぶりはそぎ切りにして【A】で下味をつける。
❷白菜は縦半分に切ってからそぎ切りにする。
❸フライパンにサラダ油を入れて中火にかける。水けをふいた①に薄く小麦粉をまぶし、両面に焼き色がつくまで焼く。
❹白菜を一度に加え、中火で1分ほど炒める。混ぜ合わせた【B】を加え、強火にして全体がしんなりしてくるまで炒める。
【Point】
ぶりは小麦粉をつけて先にこんがり焼くことで、おいしさを閉じ込める。白菜を加え、調味料を入れたら、あとは一気に強火で。
※この記事は「ゆうゆう」2013年2月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
監修者
料理研究家 夏梅美智子
料理研究家のアシスタントを経て独立後30年以上、雑誌、広告、テレビなどで10000点以上のレシピを提案。身近な食材を使った、作りやすくておいしい家庭料理が好評。『続くお弁当』『健康お酢レシピ』『作りおきの便利帳』(以上、主婦の友社)など著書多数。