都心部と臨海部を結ぶ新路線 計画検討の事業者に「東京臨海高速鉄道」選定

都心部と臨海部の利便性向上に一歩前進です。東京都は東京駅と臨海部を結ぶ「臨海地下鉄」の計画を検討する事業者に、りんかい線を運営する「東京臨海高速鉄道」などを選定したことを明らかにしました。

記者:「終着駅が作られる予定の東京ビッグサイト周辺です。ここから東京駅までを約15分で移動するということです」

「臨海地下鉄」は、東京駅から東京ビッグサイトまでの6.1キロの距離に、合わせて7つの駅を作る新路線です。都は2040年頃の開業を予定しています。

小池知事:「地元区と沿線の街づくりについて連携するなど、関係者と協力しながら早期の事業化に取り組んで参ります」

東京五輪・パラリンピックの選手村の跡地に出来た大規模マンション街「HARUMI FLAG」の近くにも、「臨海地下鉄」の新たな駅、晴海駅が計画されています。

記者:「晴海フラッグからほど近いこのあたりに、新しい地下鉄の駅ができる予定です。このあたりは交通機関が少なく今後混雑が見込まれるため、交通環境の改善が期待されています」

先月から入居が始まった「HARUMI FLAG」。周辺地域の活性化が期待される一方で、現状では最寄りの駅まで徒歩で20分かかることなど、交通の利便性に関して課題が指摘されていました。

住人:「ありがたいです。基本バスとかタクシーしか手段がないので。子連れだとベビーカーなかなか、混んでるとほんとに乗車できないので、電車ができるとすごいありがたい」

さらに、計画の検討にあたり、江東区新木場と品川区大崎を結ぶりんかい線を運営する「東京臨海高速鉄道」が事業に参画することが、2月2日に発表されました。また、JR東日本は2031年度に空港に直結する羽田アクセス線の開業を目指していて、その中にはりんかい線を経由するものもあります。

利用客:「以前事務所がビッグサイトにあったんで、もうちょっと早く出来てくれれば。やっぱり臨海部の活性化には繋がるんじゃないかなと思います」「(羽田空港)をたまに利用することもあった。確かにより便利になって利用する人にとってもより行きやすくなって」

小池知事も羽田空港と都心部のアクセス向上に期待を寄せます。

小池知事:「羽田との利便性を向上させるということは、すなわち観光の海外からの方の都心部へのアクセスなども容易にするし、様々な通勤や通学と利便性が高まることは確実だと期待している」

ここからは都庁キャップの椿原さんとお伝えします。臨海地下鉄の計画の検討にりんかい線の事業者が参加することになりました。どういう狙いがありますか?

椿原記者:「東京都は臨海地下鉄の終着駅付近に駅を持つ「りんかい線」にアクセスしやすくなることで、臨海エリアのさらなる活性化に繋がると考えているようです」

ではこの計画が臨海エリア開発にどう影響していくのか、見ていきましょう

臨海地下鉄は東京駅から有明・東京ビッグサイトまで6.1キロを繋げる計画で、所要時間は約15分。2040年頃の開業を目指しています。そのルートには、にぎわい施設の「豊洲 千客万来」がオープンしたばかりの豊洲エリアや、築地市場跡地の再開発が計画され来月までに事業者を決定する予定の築地エリアなど、更なるにぎわい創出を目指すエリアが繋がることになります。

さらにりんかい線との接続が実現すれば、利便性はさらに向上します。「りんかい線」は現在、JR東日本が一部で工事を始めている「羽田空港アクセス線」への乗り入れ計画がありまして、すべての計画が進めば東京駅と羽田空港という2つの玄関口と臨海エリアが繋がることになります。

この計画が進むことで臨海エリアにはどんな影響があると考えられますか?

椿原記者:「千客万来を取材して外国人観光客が沢山いた。羽田空港と繋がれば、築地も含めてインバウンド需要も取り込める」

開業目標は2040年と少し時間はかかりますが、臨海エリアの活性化に繋がることを期待したいですね。

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