かんなくずを折って巻いてバラの胸花、卒業式に向け児童ら手作り 京都・井手

かんなくずで作った胸花を手にする児童たち(井手町井手・井手小)

 井手小(京都府井手町井手)6年生の児童たちが、木をかんなで削った際に出るかんなくずを使って、卒業式の際に胸元に付ける「胸花」を手作りした。真剣な表情で細かな作業に取り組み、木の爽やかな香りが漂う花を完成させた。

 家具や住宅などを手がける宇治市槙島町の工務店「かわな工業」の社員2人が講師を務めた。同社は業務で出た端材を捨てない活動に取り組む。木くずの活用方法を学び、自然環境を考えるきっかけにしてもらおうと、同小が初めて企画した。

 材料は幅4センチ、長さ60センチのヒノキのかんなくずで、霧吹きでぬらし、折って巻くを繰り返すことでバラに似せた花を作る。児童たちは花びらの重なりの再現や丸っこい形に整えることに苦労しつつも手作りの温かみある花を次々と仕上げた。

 児童(11)は「作り方が複雑で難しかったけれど、環境や学校生活への思いを込めながら作りました。卒業式で付けるのが楽しみ」と話した。

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