香妻陣一朗 「24位以内」のポイント獲得逃すも賞金約2000万円

最終日は無念のパープレー(撮影/服部謙二郎)

◇LIVゴルフリーグ◇マヤコバ 最終日(4日)◇エル・カマレオンGC(メキシコ)◇7116yd(パー71)

「とにかくポイントを稼ぎたい」。LIV初戦の最終日、34位タイから出た香妻はギアを上げてアグレッシブに攻めた。シーズンのランキングはポイント制で、各大会24位以内に入れなければ「0」。来年の出場権を考えれば、1ポイントでも稼ぎたい。“圏内”に入るには、最低でも3つはスコアを伸ばす必要があった。

香妻は11番スタートで、2日連続ボギーだった12番でまたボギー。ただ、ピンを攻めた結果だっただけに、前日までと内容が違った。13、14番では攻めの姿勢が連続バーディにつながる。16番はボギーにしたが、17番でバウンスバック。18番を終えて30位タイに浮上し、1番もバーディ。その時点で団体戦でもチームのトップスコアラーとなり、最下位に沈むチームをけん引していた。

アグレッシブに「行くしかなかった」(撮影/服部謙二郎)

「攻めすぎちゃったかな」と悔やむのは3番(パー4)と5番(パー5)で、いずれもティショットを池に入れた。3番はナイスボギー、5番はナイスパーでしのいだが、目標は遠のく。5番はドライバー選択が裏目に出た。「スプーンを握ろうかなとも思ったんですけど、いけそうな流れだったんで…。もう行かなきゃいけなかった」。結局この日はパープレーで通算3オーバー38位タイでフィニッシュした。

3日間を通してドライバーを打つシーンは少なかった(撮影/服部謙二郎)

思惑通りにいかない一日にも、香妻が充実していた。「今回はうまく戦えなかったですけど、自分の持っている力をしっかり出せれば、もっと戦えるんじゃないかなって実感はわきました」。トップは12アンダー。「まあ相当芯を食わないとですけど」と前置きしつつ、「『12』も出ないことはないと思います。フィールドは厚いし、世界ランク通りの上位の顔ぶれですけど、コースによってはイケそうな感じはあります。今後何回か上の方に行くこともあると思うし、早くその段階にいけるよう頑張りたい」と3日間を振り返った。

ポイントは稼げなかったが、賞金は5人の38位タイで13万5200ドル(約2000万円)。日本ツアーの優勝賞金に近い金額を稼いだ。「お金とかじゃないんですよ」と言うものの、やはり賞金額は事前チェックしていたようで、「30位のあたりって、賞金が大して変わらないんですよね。それならアグレッシブにいってポイントを取りに行ったほうがいいかなって」。狙っているのはもっと上だ。「前回LIVに出たときは賞金1億円が見える順位までいっていたので、その回数を増やしたいですよね」。

最終10番ホールで47位のアドリアン・メロンクと(撮影/服部謙二郎)

月曜に早朝の飛行機で次戦のラスベガスへ移動。所属チーム「アイアンヘッズ」のキャプテンのケビン・ナには地元で、メンバーを招いて焼肉をごちそうしてくれるらしい。今大会、香妻のスコアはチームで2番手。開幕前は「アイツいらないってならないように頑張らないと」と話していたが、堂々とおいしい肉をパクつける。(キンタナロー州プラヤデルカルメン/服部謙二郎)

アプローチ練習の成果は出ていた(撮影/服部謙二郎)

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