岸田首相は5日の衆院予算委員会で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、自民所属の全議員を対象に裏金受領の有無を確認するアンケートについて「今週中に行い、来週早々に取りまとめる」と述べた。安倍派、二階派、岸田派を対象に先週開始した聞き取り調査については週内をめどに作業を終え、外部の第三者が取りまとめると説明した。
首相と全閣僚が出席した予算委で2024年度予算案が実質審議入りした。審議に当たり、野党は裏金を受領した議員リストの提出を自民に要求。自民は5日朝、先週示した政治資金収支報告書の訂正額一覧に、議員名を加えた追加資料を提出した。立憲民主党の安住国対委員長は自民の浜田国対委員長との会談で資料は不十分だと伝えた。
質疑の中で首相は能登半島地震に関し、輪島市など6市町の高齢者世帯などを対象に新設した交付金制度を巡り、高齢者がいない世帯でも資金の借り入れや返済が困難な場合は対象に含める考えを示した。松村防災担当相は被災者の2次避難が5千人を超えたと説明した。
