「本気」のかくれんぼ 小学校跡で子どもから大人まで100人、和歌山・すさみ町

かくれんぼ大会を楽しむ参加者(和歌山県すさみ町江住で)

 和歌山県すさみ町江住の江住小学校跡地で3日、かくれんぼ大会があった。子どもから大人まで約100人が参加し、本気で遊びを楽しんだ。

 県内でも活動する日本ウェルビーイング推進協議会(沖縄県)が主催。かくれんぼは「子どもの遊び」というイメージがあるが、競技として世界大会が開かれているという。大会は県内初開催。日本かくれんぼ協会(東京都)が監修した。

 競技は遊びの「缶蹴り」に近く、鬼役に見つからずにタッチポイントへ行くと得点できるというルール。個人戦で、1試合に最大16人が参加。早くポイントへ行けた順に高得点となる試合を繰り返して競った。

 会場となった運動場には、本棚やロッカー、跳び箱、黒板など学校ならではの備品が並び、参加者はそれらに隠れながら鬼役の動きを確認し、タッチポイントを目指した。鬼役と競争になるシーンも何度かあり、盛り上がった。

 知人のSNSを見て開催を知り参加した、すさみ町周参見、団体職員の松本恵美さん(54)は「子どもの頃に戻ったような感覚で、すごく楽しい」と笑顔をみせた。友達と参加した周参見小5年の川口大輔君(11)は「かくれんぼは学校であまりしないけれど、シンプルで面白かった。またやって(開催して)ほしい」と感想を話した。

 2017年の世界大会に日本代表として出場し、9位に入った協会代表理事の高山勝さん(31)は「こうしたイベントを通じて競技を知ってもらいたい。協会としては主体的に活動してくれる自治体を探しているところで、すさみ町が『かくれんぼの聖地』になれば」と期待した。

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