災害関連死防ぎたい…被災地で活動の長野出身の医師

能登半島の被災者で、エコノミークラス症候群にかかる人が増えています。災害関連死にもつながりかねない症状を防ごうと、信州生まれの医師が奮闘しています。

「ぎゅって押すときれいに潰れるので血の塊はなさそうです」
「あーそうですか良かった」

石川・能登町の避難所で活動しているのは、県内外から集まった医師と臨床検査技師のチームです。超音波検査などでエコノミークラス症候群を早期発見するため、避難所を回っています。

■避難者の女性
「良かった安心しました」

先月以降、400人ほどの避難者を検査していて、エコノミークラス症候群につながる「血栓」が1割ほどの避難者で見つかったといいます。
避難生活が長引き、運動不足になっていることが背景にあります。血栓は肺まで流れると命にも関わります。

■西澤永晃医師
「災害関連死の1つとして注目されている疾患ですけども。ふくらはぎを良く動かす。(足首を)屈伸させるような運動は非常に良いと思いますので、それを主にしていただく」

西澤医師は通常の病院勤務が休みの日に、この活動をしています。実は出身は長野市です。

■長野市出身・西澤永晃医師
「地震の時は七尾の病院で、5時すぎから当直だったので部屋でシャワー浴びている中で地震があったんで」
(ご実家が長野ということで)

「はい」

(ご両親も心配したのでは?)

「父親が一人で長野にいて、連絡くれたみたいだけど出れる状況じゃなくて、後になって電話しましたけど」

石川での暮らしが長くなりましたが信州ゆかりの人に出会うと話がはずむといいます。ふるさとへの思いを胸に被災地での活動を続けています。

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