独輸出、12月前月比-4.6%で予想以上に減少 世界的に需要低迷

[5日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が5日発表した2023年12月の貿易統計によると、輸出は前月比4.6%減で、ロイターがまとめた市場予想の2.0%減よりも大幅なマイナスとなった。世界的な需要の低迷が響いた。

欧州連合(EU)諸国への輸出は5.5%減。EU外への輸出は3.5%減少した。

輸入は6.7%減少。予想は1.5%減だった。

パンテオン・マクロエコノミクスのユーロ圏チーフエコノミスト、クラウス・ビステセン氏は「リセッション(景気後退)の数字だ。ドイツ経済の全般的な困難な状況と一致している」と指摘した。

貿易収支(季節調整済み)は222億ユーロ(239億2000万ドル)の黒字となり、黒字幅は11月の208億ユーロから拡大した。

23年通年の輸出は前年比1.4%減少した。輸入は9.7%減。

ハウク・アウハウザー・ランペのチーフエコノミスト、アレクサンダー・クルーガー氏は「世界経済は弱すぎ、勢いをもたらすことはできない」と指摘。「紅海の緊張が新たな通商リスクを作り出しており」、輸出セクターにとって今年も困難な年になりそうだと述べた。

Ifoの調査担当責任者、クラウス・ボールラーベ氏は「ドイツの輸出経済は新年、最悪のスタートを切った。輸出業者には新たな推進力が必要だ」との見方を示した。

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