英失業率、9─11月3.9%で推計の4.2%から修正 利下げに影響も

[ロンドン 5日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)は5日、昨年9─11月の失業率を試験的に公表していた推計値の4.2%から3.9%へ大幅に修正した。イングランド銀行(英中央銀行)が早期の利下げに慎重になる可能性がある。

無職で求職活動もしていない人の割合である不就労率は20.8%から21.9%へ改定された。

就業率は75.0%。推計値は75.8%だった。

ONSは最新の推計人口を用いて統計を調整して推計値を修正した。

新型コロナウイルスの影響で回答率が低かったため昨年10月に家計労働力調査の公表を中止し、以降は代わりに税などのデータを用いて試験的な推計値を公表してきた。年内に改良を加えた労働力調査の公表を開始する見込み。

パンテオン・マクロエコノミクスのサミュエル・トゥームズ氏は、今回の統計を受けて中銀が利下げに慎重になるだろうと予測。失業率は中銀の予想を下回る見通しだと指摘。「中銀が政策金利を5.25%から年内に4.50%に引き下げると依然として予想している。利下げ開始は5月になるとみられるが、後ずれするリスクが高まっている」と述べた。

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