「1年の健康を願う」最上稲荷の豆まき式・金山寺会陽・北房ぶり市【岡山】

おととい(3日)に節分もあった今週末。1年の健康を願って様々な催しが行われました。新型コロナの5類移行でかつての賑わいも復活した各地の表情をまとめました。

桜井日奈子さん、ウエストランドが「福は内」

「福は内福は内」

鬼を迎え入れ、改心させようとの思いから「鬼は外」の掛け声は使わない最上稲荷の豆まき式です。今年は岡山市出身のタレント桜井日奈子さんや津山市出身のお笑いコンビ・ウエストランドをゲストに招いて行われました。

桜井さんらは約750人の福男、福女とともに10万袋、2トンの豆をまいていきました。

(桜井日奈子さん・岡山市出身)
「すごく楽しかったです。最上稲荷に私も毎年参っているので参加できてとてもうれしいなと思います」

最上稲荷によりますと今年は去年の2倍にあたる約3万人が訪れたということです。

まわし姿の男たちから白い湯気が沸き立つ「金山寺会陽」

「わっしょい!わっしょい」

境内に、まわし姿の男たちの勇ましい声が響き渡ります。金山寺会陽は、福を求めて2本の宝木をまわし姿の男たちが奪い合う伝統のお祭りです。約1300年前の創建以来伝わる行事で今年は約360人の男たちが境内に集まりました。

(糸賀俊英記者)「宝木争奪戦がまもなく始まります」

≪宝木投下≫
「よいしょ」

夕方から降っていた雨が雪に変わった午後10時。宝木が投下されると激しいもみ合いが始まり白い湯気が沸き立ちます。

(観客)
「初めてみたんですけど、すごい迫力で。来てよかったです。寒いですけど。すごく」

今年は、行地グループの5人と寺坂グループの9人が宝木を獲得し福男に選ばれました。

(行地グループ 小林正幸さん)
「年明け地震があってすごい悲しいこともありましたが、これを機にみんな幸せなっていければいいなと」

(寺坂グループ 羽納通浩さん)
「家内安全と仕事が繁盛すればいいかなと」

(金山寺 岸本賢信住職)
「地震ですとか、不祥事も多い年の始まりでしたけど、皆さんが幸せでありますようにと心からお祈り申しあげます」

岡山市では、今月17日に西大寺会陽も行われます。

「訪れると1年間風邪をひかない言い伝え」北房ぶり市にぎわう

真庭市の呰部商店街では、旧正月に行われる伝統行事「北房ぶり市」が開かれました。江戸時代に、藩主が領地繁栄のために「ぶり市」を奨励したことが起源とされ、「正月ぐらいは贅沢をしよう」と当時、内陸部では高級品のブリを町人たちはこぞって買い求めたといいます。

通りには天然物のブリを市場価格より2割ほど安く実演販売する「ぶり小屋」が設置され1日でおよそ300本が販売されました。

(訪れた人)
「(解体を)初めて見たんですけどすごく手さばきが良くて感動しました」「山間部でぶり市が続くという伝統的な文化を大切にしたいです」

今年も多くの人で賑わったぶり市。訪れるだけで「1年間かぜをひかなくなる」との言い伝えもあるそうです。

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