タモリさんも乗った「カーレーター」、電車仕様で営業再開へ 人気の乗り心地の悪さは健在 神戸・須磨

10日に営業を再開するカーレーター。シートに山陽電車の座席を採用するが、乗り心地の悪さは「健在」だという(須磨浦山上遊園提供)

 神戸市須磨区の須磨浦山上遊園で入園客を山頂に運ぶ乗り物「カーレーター」が10日、駆動部分の改修を終えて1カ月ぶりに営業を再開する。遊園を運営する山陽電気鉄道(同市長田区)の電車「6000系」のシートと同じ生地で座席を覆い、雰囲気を一新させた。利用者らの間で話題になっている「乗り心地の悪さ」は変わらないという。

■最新車両と同じ生地

 カーレーターは1966年に営業開始。須磨浦ロープウェイ鉢伏山上駅と回転展望閣を結び、25度の急勾配がある全長91メートルを2分20秒かけて結ぶ。ガタガタ揺れる乗り心地が受け、NHKの人気番組「ブラタモリ」などでも紹介された。

 座席は、事務用いすの背もたれと座面を改良したものを使用。汚れなどが目立ち、これまで緑色の防水カバーで覆っていた。今回、モーターを改修するため1カ月休むことになったことからカバーを外し、山陽電車をイメージしてもらおうと最新車両のシート生地を貼った。18台ある2人乗りの座席に、赤と青の生地を9台ずつ付けた。

 同遊園の担当者は「カーレーター目当てに来られる方もいる。変わらぬ乗り心地を味わいながら、きれいになった座席に乗ってもらいたい」と話す。(大島光貴)

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