能登半島地震被災地の酒蔵を宮城県の酒蔵が支援 もろみを搾って被災地に届ける

東日本大震災で全国から支援を受けた宮城県の老舗酒蔵が、能登半島地震で被災した酒蔵を支援しています。回収したもろみから日本酒を作り、現地に届けました。

4日午後、川崎町の新澤醸造店では石川県能登町の数馬酒造から預かっていたもろみから搾った日本酒約350本と生活用水1トンがトラックに積み込まれました。

数馬酒造は、能登半島地震で建物が崩壊し断水が続いている影響で酒造りが困難な状態となりました。

2023年7月に海外であった品評会の表彰式で知り合い数馬酒造と親交を深めていた新澤醸造店は、1月17日に現地を訪れ断水で酒造りに影響が出ている現状を知り、支援を決めました。

新澤醸造店新澤巖夫代表「途中まできたもろみが搾れないでいる、もう(地震から)10日以上経っているので、絞るタイミングを迎えている。もしくは過ぎているお酒があってどうにもならない、と」

新澤代表は、もろみを宮城県に持ち帰って搾り日本酒を製造し、4日に能登町に向け出発しました。

数馬酒造数馬嘉一郎代表「うれしいですね。本当に半ば諦めかけていたので、お酒にしていただいて本当にうれしいです」

届けられた日本酒は今後ラベルを制作し、完成次第販売する予定だということです。

数馬酒造数馬嘉一郎代表「皆さん無事にお酒になりました。新澤醸造店さんのおかげで感謝しながら味見しましょう、いただきます」

新澤醸造店新澤巖夫代表「酒蔵はお酒の仕込みが気になりますし、僕らも同業で分かるところは分かりますし、そういうところで微力ではありますが、できることをしていきたいなと思っています」

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