輪島・珠洲、3割以上が全壊 無被害わずか、市建物調査

石川県珠洲市で倒壊した家屋=5日午前

 能登半島地震で、石川県輪島市と珠洲市が市内の建物被害を調べた結果、両市とも現時点で調査した建物の3割以上が全壊だったことが5日、分かった。輪島では6497棟のうち2218棟(34.1%)、珠洲は7612棟のうち2937棟(38.6%)が全壊。被害が確認されなかったのは輪島で24棟、珠洲で679棟だけだった。

 対象は住居以外も含めている。調査はさらに続き、対象の全棟数は不明だが、住民の世帯数は輪島市で1万1357世帯(1月1日時点)、珠洲市は5784世帯(同31日時点)で、既に調査した分が一定割合を占めるとみられる。今回の地震では輪島で震度7、珠洲で震度6強を観測しており、被害の甚大さが裏付けられた。

 輪島市は職員が被災建物を訪れるなどして調べ、5日、市議会全員協議会で3日時点の調査結果を明らかにした。大規模・中規模を含めた半壊が1446棟、準半壊と一部損壊が計2809棟だった。

 珠洲市によると、4日時点で半壊が1737棟、準半壊と一部損壊が計2259棟だった。

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