「日本代表になるだけでも大変なんだな」伊藤美誠 3大会連続五輪出場の夢ついえる…“宿敵”平野美宇「頑張る責任がある」【卓球女子五輪代表発表】

日本卓球協会は2024年夏に行われるパリオリンピックの代表候補予定選手を発表し、東京オリンピックで混合、シングルス、団体と合わせて3つのメダルを獲得した静岡県磐田市出身の伊藤美誠選手(23)は選ばれませんでした。

【動画】「日本代表になるだけでも大変なんだな」伊藤美誠 3大会連続五輪出場の夢ついえる…“宿敵”平野美宇「頑張る責任がある」【卓球女子五輪代表発表】

<渡辺武弘 女子日本代表監督>
「女子シングルス代表候補予定選手、2名ですね、早田ひな選手、平野美宇選手、女子団体代表候補予定選手として張本美和選手となります」

開幕まで半年を切ったパリオリンピック。卓球女子の団体戦要員の3枠目に選ばれたのは、15歳の張本美和選手でした。東京オリンピックでは金メダルも獲得し、3大会連続出場を目指した伊藤美誠選手の名前が呼ばれることはありませんでした。

2年にも及んだ長く、過酷な選考レース。伊藤選手は、早田ひな選手(23)、平野美宇選手(23)に次ぐ3位でしたが、選ばれたのはランキング4位の張本選手。団体戦に出場する3人目は協会が選出するとしていました。

<渡辺武弘 女子日本代表監督>
「選考基準と謳っているように(早田、平野と)ダブルスが組めて、団体戦の中でシングルスも、ダブルスも活躍できる選手ということで本当にわずかながらですけど、張本選手を選出させていただきました」

<磐田市民>
「日本代表になるだけでも大変なんだな~て思って。美誠ちゃん頑張ったと思いますけど。もうちょっとでしたね、残念です」
「まだいけます。次、頑張ってほしいです」

伊藤選手の母校・磐田北小学校を訪ねるとー。

<磐田北小学校 清水孝彦校長>
「磐田北小学校全員で今回は選ばれると思っていましたので、本当に残念です」

伊藤選手は卓球の遠征などで欠席が多くなっても宿題などは絶対に提出するー磐田北小学校には伊藤選手の逸話が語り継がれています。

<磐田北小学校 清水孝彦校長>
「これが伊藤美誠選手からいただいた卓球台です。サインがあります」

伊藤選手は東京オリンピックの後、練習で使っていた卓球台を寄贈。いまも後輩たちが卓球に触れるきっかけになっています。

<磐田北小学校 清水孝彦校長>
「体調が万全であれば、絶対選ばれたと思います。磐田北小全員でこれからも応援していきます。美誠ちゃんのことが大好きなのでこれからも頑張ってください」

6日、会見に臨んだのは代表に選出された沼津市生まれの平野美宇選手。幼少期から“みうみま”としてしのぎを削ってきた伊藤選手を気遣いました。

<平野美宇選手>
「伊藤選手は小さい頃から競ってきた中、伊藤選手がいたからここまで来られた。選ばれなかった選手の分まで選ばれた私達は日本代表として頑張る責任がある」

3人目の枠には選ばれなかった伊藤選手ですが、1月の全日本選手権での敗退後に「団体戦に選出されても出るかハッキリ決まっていない」と辞退の可能性も示唆していましたので、その辺りがどこまで関係したのでしょうか。

ただ、リザーブでのオリンピック帯同の可能性も消えてはいません。日本卓球協会は「エントリーをするのに必要な期限があるので、それまでに決めたい」と述べていて、大会直前までリザーブの選考は続きそうです。

© 静岡放送株式会社