【MLB】アメリカ代表遊撃手ウィットJr.がロイヤルズと巨額契約延長 球団史上最高額となる11年2億8870万ドル

写真:11年の契約延長に合意したボビー・ウィットJr.

若手スター遊撃手ボビー・ウィットJr.がロイヤルズとの契約延長に合意した。2月5日(日本時間6日)、ESPNのジェフ・パッサン記者が報じた。

パッサン記者によると、契約内容は11年2億8870万ドル(約429億円)。ロイヤルズのこれまでの球団史上最高額はサルバドール・ペレスが結んだ4年8200万ドルだったが、ウィットJr.の契約はこれを大きく更新する形での球団新記録となる。

契約には7年目終了以降毎年オプトアウト(契約破棄)する権利の他、3年8900万ドル(約132億円)の球団オプションもついており、全てのオプションが行使された場合は最大で14年3億7770万ドル(約561億円)になるという。

現在23歳のウィットJr.は、2019年ドラフト全体2位指名でロイヤルズに入団。2022年シーズン開幕前にはMLB公式が選出するプロスペクトランキングで全体1位評価を受けるなど、MLB最高の有望株の一人として2022年にメジャーデビュー。デビュー1年目は守備で苦しみながらも150試合で20本塁打、30盗塁を記録するなど、高いポテンシャルをみせ新人王投票では4位にランクインした。

2023年シーズン開幕前にはWBCアメリカ代表に選出され、日本との決勝戦では代走で出場。レギュラーシーズンでは序盤思うような活躍が出来なかったものの、中盤以降成績が飛躍的に向上。158試合に出場して打率.276、30本塁打、96打点、OPS.813、49盗塁を記録した。また、守備面での成長も著しく、走攻守全てを兼ね備えた若手屈指のスター遊撃手となっている。

ロイヤルズは最後にワールドシリーズを制覇した2015年以来ポストシーズンに進出することができておらず、昨年はリーグワースト2位の106敗を喫するなど厳しいチーム状況。しかし、このオフはマイケル・ワカやセス・ルーゴ、ハンター・レンフローら実績あるベテラン選手を複数獲得するなど、積極的な補強を見せている。

ア・リーグ中地区は昨年勝率5割を超えたのがツインズだけという全体的に勝率の低い地区。絶対的な存在が不在であるため、昨年100敗以上したロイヤルズとしても、補強次第では十分上位を狙えると見込んでいるのだろう。

今回長期契約を結んだウィットJr.を軸に、今季ロイヤルズがどんな戦いを見せるのかに注目だ。

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