女4人で戸建てをルームシェア よかったこと・共同生活のコツとは?

住まいは暮らしの土台です。戸建てと集合住宅、賃貸、持ち家。ひとつひとつの選択が、新しい暮らしをつくります。今の自分、これからの自分にぴったりくる住まいを見つけた人たちの実例集『大人のひとり暮らし 住まいとお金』から、戸建てを4人でルームシェアする、藤谷千明さんの例を紹介しましょう。

★しょ〜こさんのひとり暮らし★

PROFILE
藤谷千明さん
1981 年生まれ。さまざまな職歴を経てフリーランスのライターに。現在は主に趣味と実益を兼ねたサブカルチャー分野で執筆を行っている。著書に『オタク女子が、4 人で暮らしてみたら。』(幻冬舎)などがある。
X(旧ツイッター)@ fjtn_c

適度な距離感の友人と。 同居のメリットがあるからうまくいっています

以前は10年以上同棲していたパートナーと別れたあと、1Kのひとり暮らし。フリーランスという経済面での不安、人恋しさからルームシェアすることを思いつきました。

SNSで長年つながっていた友人に声をかけ、4人で住むことに。

「家賃カット」「通勤時間の短縮」「作業部屋の確保」などそれぞれに目的があり、ある意味ビジネスライクに節度を保って同居できている気がします。親友や恋人のように「好き」だけだと長続きしなかったかもしれません。

よかったこと

4人で家賃を割るから、相場より安く広い家に住める

東京都内JR沿線の5LDK一軒家、家賃は21万円です。広いリビングとひとり1部屋ずつプラス倉庫として使える部屋があり、プライベートはしっかり確保。ただルームシェア可の物件は驚くほど少なく、理想の家を見つけるまでが大変でした。

【同居人選びで重視したポイント】
・ 一般常識がある
・ お互いに干渉しすぎない
・ 話し合いで解決できる

生活コストは約半分に。老後の不安も少し軽くなった!

ひとり暮らし時代は約12万円かかっていた家賃光熱費が、今は7万円弱と大幅にコストダウン。生活基盤が安定すると精神も安定します。

老後への不安がゼロになることはありませんが、iDeCoと定額積立口座で貯蓄を始める金銭的余裕が生まれたことは大きいです。

みんなで使う倉庫部屋。“ものが多い”問題もこれで解決
共有の部屋があるおかげで、個室がもので圧迫されることなく快適に過ごせています。自分の趣味以外の漫画や小説に触れることができるのも楽しみのひとつ。

共同生活のコツ

こだわりや気になることははっきり伝える。ログが残るLINEを多用

冷静に議論ができるメンバーです。こだわりが強い部分は同居前に伝え合い、それに合わせて暮らしを整えました。その後も不満をぶつけるのではなく、解決策を提案し合っています。

やりとりは口頭だともめる要因になりうるため、必ずテキスト化。

同居人から指摘されたことはすぐ改善!
私には玄関の鍵を閉め忘れたり、トイレの便座のふたを開けっぱなしにしてしまうクセが。同居人から指摘され、メモを貼ることにしました。「言わなくてもわかるはず」では伝わらず、不満をため込む原因に。しっかり伝え合うことにしています。

名もなき家事をつくらない。リスト共有で誰が何をやったか明確化

家事は各自こだわりや、やりたいタイミングが異なります。特定の人に負担が偏らないよう、To Doというスマホアプリで家事リストを作成。

担当制にはせず、リストの中から週に5 つを選んで、完了後にチェックをつけることにしています。

マグネットを活用し、食材の重複買いを防止
ルーティン家事はアプリでチェック。負担の偏りをなくす

これからの話

誰かが家にいる安心感。更年期は同居で乗り越えたい

家のどこかで生活音がするとホッとします。今の関係性や物件には本当に満足しているので、できる限り契約更新を続けるつもり。

さすがに老後までは難しくても、更年期の不調はお互い支え合って乗りきれればと思っています。

撮影/清永 洋

※この記事は『大人のひとり暮らし 住まいとお金』主婦の友社編(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。年齢等は書籍刊行当時のものです。


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