米のイラク・シリア空爆、イラン人死者は把握せず=国防総省

[ワシントン 5日 ロイター] - 米国防総省は5日、米軍がイラクとシリアで親イラン勢力を標的に実施した空爆で、イラン人の死者が出たとの事実は把握していないとした。

ただ、パトリック・ライダー空軍少将は記者団に対し、詳細には触れず、死傷者が出た可能性は大きいと述べた。引き続き状況の評価が行われているという。

米軍は2日、ヨルダンの米軍施設で米兵3人が死亡した攻撃への報復として、イラン革命防衛隊のほか、イランが支援する武装組織に関連するイラクとシリアの標的を空爆したと発表した。攻撃は85カ所を超えるとしている。

また2日の攻撃以降、シリアで米軍に対する攻撃が2回発生したものの、米軍に負傷者は出ていないという。

イラクの人民動員隊(イランの支援を受けたグループを含む国家治安部隊)は、戦闘員や衛生担当員を含む16人が死亡したと発表。政府は先に、この中に民間人が含まれるとしていた。

シリアでは、内戦の状況を発信するシリア人権監視団のディレクター、ラミ・アブドルラフマン氏によると、今回の空爆で標的となった場所を警備していた23人が死亡した。

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