米、イラクに事前通知なしか 報復巡り政権内で食い違い

3日、イラク・カイムで、米軍による空爆で大破した民兵組織の施設(人民動員隊・PMF提供、ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】米国務省のパテル副報道官は5日の記者会見で、米軍が2日に実施したイラクとシリアでの報復攻撃について、イラク政府に事前通知していなかったと述べた。国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は2日、攻撃開始前に通知したと説明していた。政権内で見解が食い違った。

 パテル氏は「イラクは米兵が殺害された後、米軍による報復があるだろうと理解していた」とし、米側から知らせたのは報復攻撃の直後だったと語った。

 ヨルダンで無人機攻撃により米兵3人が死亡し、米軍は報復としてイラクとシリアにあるイラン革命防衛隊や親イラン民兵組織の施設を攻撃。イラクは攻撃を批判していた。

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