日本共産党・山添拓参院議員が語る自民党の裏金問題!国会でどう追及する?再発防止策は?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2024年2月3日に公開された動画ではゲストに日本共産党参院議員の山添拓氏をお招きし、自民党の裏金問題について語っていただきました。

裏金問題どう追及する?政治にお金は必要なの?

【このトピックのポイント】
・3000万円のボーダーライン、会計責任者のみが責任を問われる状況は納得しがたい
・単純な記載ミスとは組織性、悪質性、継続性などで区別することができる
・政治献金は企業団体ではなく、個人によるものを中心に据えた制度にするべき

山添氏のプロフィールは以下の通りです。

被選挙権が30歳の参議院において、31歳で初当選を果たした山添氏。政治家になろうと思っていたわけではなく、共産党の東京都委員会からの要請にこたえる形で出馬を決めたとのことです。

共産党で自分から政治家になろうという人は少ないという話にMC乙武洋匡が驚きを見せると、「共産党で議員になっても金が集まるとか、楽になるとか、天下り先があるとかありませんから」とコメントし、笑いを誘いました。

今回は以下の質問からいくつかピックアップして山添氏に回答していただきました。

自民党裏金問題 どう追及する?

自民党の政治資金パーティー問題で数名が立件されていますが、安倍派幹部は全員不起訴となっています。

山添氏は検察審査会など今後の手続きに言及しつつ「刑事責任をいったん免れたからと言って説明責任が果たされているわけではないですし、政治責任は当然別の問題だと思う」とコメント。事件の全容を明らかにすることが必要だと語りました。

安倍派議員の立件が3名に留まったことについて山添氏はまず、収支報告書の不記載金額3000万円が立件のボーダーラインと言われている点に言及。

2023年10月から始まったインボイス制度を挙げ、「年収1000万未満の事業者も課税対象になる。だったら1000万円の裏金を作っていた人がなぜ放免されるのかは、納得いかないんじゃないですかね」とコメントし、今後の検察審査会などによってそのラインが変化する余地はあるとしました。

また、安倍派幹部を中心に会計責任者のみが責任を問われている状況については「普通は理解しがたい」と山添氏。議員が責任を問われない法律の仕組みについては、法のあり方が問われるテーマだと指摘しました。

ここで、MC乙武は金額で線引きすることの難しさに言及。単純なミスも発生しうる中で、悪意のある裏金作りと区別するポイントはどこにあるのでしょうか。

山添氏は、今回の事件については派閥ぐるみで行われていたという組織性がポイントになるとコメントします。さらに記載しないことを前提として行われていた悪質性、20年近く行われていたという継続性をもって、ミスとは区別することができると説明しました。

山添氏「単なるミスではないといくつかの角度で言えれば、金額の多寡ではなく立件すべき事案は定まってくると思います」

今後、この問題について山添氏はどのように国会で追及していくのでしょうか。MC乙武の問いに対し、山添氏は「本質をそらさないように、そして論点ずらしをさせないようにということを心がけないといけない」とコメント。

派閥の解散は政治とカネの問題を根本的に解決するものではないとし、政治資金パーティーという企業団体献金の抜け道をどう規制していくかという議論と、その前提となる全容解明に取り組みたい、と語りました。

また、裏金の使途について問われると、山添氏は「買収ではないか」と推測。河井夫妻選挙違反事件や桜を見る会、直近では柿沢未途氏の江東区長選挙を巡る事件と地続きにあるものとの見方を示しました。

山添氏「選挙対策としてのお金だと疑われても仕方ないと思いますね」

また、最近語られることが多くなった「政治は金がかかる問題」については、山添氏はポスターや街宣車など政治活動のために必要な金は当然あるとしつつ、買収に使うような金は不要なものだと断言しました。

山添氏「(選挙の時にお金が)かかりましたでしょ?」

MC乙武「めっちゃかかりますね!」

MC乙武は2022年の参院選に際し、3500万円ほどかかったとのこと。それを個人の寄付でまかなったことに言及すると、山添氏は「やっぱり政治のお金というのは、その政治家を誕生させたいとか、その政党を応援したいという1人1人の意思で支えるべき」とコメント。

企業や団体が献金できる状況は政治のゆがみにつながるものであり、正されるべきだと語りました。

ここで、乙武氏は共産党が政党交付金を受け取っていない点に言及。その理由を問うと、山添氏は「憲法違反だからです」と断言。国民の税金が支持していない政党にわたってしまうことは思想信条の自由に反するものだと説明しました。

その代わりに共産党の資金源になっているのが共産党がしんぶん赤旗の購読料です。ただ、その事業収入は年々減少しつつあります。

山添氏はしんぶん赤旗の購読者数を増やすことは党の財政的な支えになるだけでなく、日本の政治の問題点を一般のマスコミが報じえない角度で伝えることができるものであるとコメント。「その価値を多くの人に伝えて、読んでもらえるようにしたい」と語りました。

最後に、今回の裏金問題についてMC乙武は今後の対策について言及。連座制だけでなく「選挙にお金がかからない仕組みにすることも遠回りに見えて大事な仕組みだと思う」とコメントしました。

それに対し、山添氏も「供託金はなくすべきだと思う」と同意。議員になれば歳費が支給される点に言及し「政治活動を行うための費用は自分たちで出すべき」とコメントしました。

山添氏「企業団体献金じゃなくて、1人1人の有権者のお金で支える個人献金を中心に据えた制度にしていくことが必要じゃないかと思いますね」

ただ、自民党が与党である以上、そのルールを変えることは容易ではありません。山添氏は「献金は日本の政治と経済のゆがみを作ってきた温床でもあるということが多くの人に伝われば」と締めくくりました。

動画本編はこちら!

自民党裏金問題と共産党の懐事情!今後の政治とカネのあり方とは?

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