中国車の国際市場での優位性は何か―独メディア

4日、第一財経は、中国の自動車製品が国際市場で持つ優位性について専門家の分析を紹介する記事を掲載した。

2024年2月4日、第一財経は、中国の自動車製品が国際市場で持つ優位性について専門家の分析を紹介する記事を掲載した。

記事は、中国自動車工業協会が今年初めに発表したデータで、昨年の中国の乗用車輸出台数が前年比63.7%増の414万台となり、このうち新エネルギー車が同77.6%増の120万3000台だったと紹介。年間で初めて日本を抜き、世界一の自動車輸出大国になったと伝えた。

そして、同協会の許海東(シュー・ハイドン)サブチーフエンジニアが中国の自動車輸出産業が持つ強みについて「製品の競争力が大きく向上した点が主な強み。化石燃料車にしろ新エネ車にしろ、中国製品は外観や品質、サプライチェーン体系、供給効率、アフターサービス能力などの面で総合的にレベルアップした。国際市場において著名な世界メーカーと肩を並べるようになり、新エネ車やスマートネットワーク分野では世界をリードしてさえいる」と解説したことを紹介している。

許氏はまた、中国製自動車の競争力が高まった要因を「政策によるサポート、早い時期からのサプライチェーン戦略、データの蓄積、製品の世代交代、新エネ車の産業化、技術革新など様々な要素によるもの」と分析。中国は12年時点で新エネ車の発展計画を立てており、当初は思うように品質が向上しなかったものの、時間の推移に伴うデータの大量蓄積の結果品質が徐々に高まったほか、頻繁な世代交代により産業チェーン全体の積極的な発展も促された結果、今や中国は電池やモーター、電子制御の分野でも大きな成長を実現したとの見解を示している。

さらに、中国の自動車企業はますますブランドづくりを重視するようになっているとし、輸出を主としてきた販売方式を現地に直接投資して工場を建設するスタイルへと転換しつつあるほか、これまでは海外事業で代理店を探して販売や宣伝、メンテナンスサービスを行ってきたのに対し、最近では多くの企業が自前のアフターサービス体系を構築することで、海外における中国ブランドの浸透に取り組んでいると指摘した。

記事は、許氏が「現在中国が自動車産業でややリードをしているものの、中国が強みを保ち続けるためには今後の技術開発への投資、イノベーション能力が非常に大きな役割を持つことになる」とし、引き続き積極的に研究開発を行う必要性を指摘したことを合わせて紹介している。(翻訳・編集/川尻)

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