古くから伝わるおいしい芸術品 中国山西省の「聞喜花饃」

古くから伝わるおいしい芸術品 中国山西省の「聞喜花饃」

竜をかたどった花饃。(資料写真、太原=新華社配信)

 【新華社太原2月6日】中国山西省運城市聞喜県に伝わる春節(旧正月)用の飾り蒸しパン「花饃(ホワモー)」。饅頭(マントウ、蒸しパン)に十二支や縁起物など各種の造形を施した民間芸術品で、もっぱら観賞用として作られるが、基本的に全て食べることができる。同県では現在も旧暦12月23日になるとどの家庭も「花饃」を忘れずに注文する。

 同県の人々は古来、マントウを主食としており、マントウ作りや花饃作りが徐々に地元の伝統となってきた。同県文化館の元館長で省級無形文化遺産伝承者の支建康(し・けんこう)氏によると、隋唐時代にはすでに花饃作りが始まり、明清時代には「聞喜花饃」が貢ぎ物として宮廷貴族の儀式や祭りに供されていたという。

古くから伝わるおいしい芸術品 中国山西省の「聞喜花饃」

さまざまなデザインの花饃。。(資料写真、太原=新華社配信)

 花饃は今や、地元の人々に増収と富をもたらす一大産業に成長した。同県には現在花饃の専業合作社(協同組合)と有力企業が18社あり、運城市のほか北京市や陝西省西安市、河南省鄭州市、山西省太原市などに販売店100軒近くを設けている。県内の花饃産業従事者は1万人に達し、年間販売額は1億元(1元=約21円)を超える。

 「聞喜花饃」は2013年、モンゴルのウランバートルにある中国文化交流センターで開かれた無形文化遺産展に出展し、初めて海外進出を果たした。今年2月末にも海外での巡回展に参加する予定となっている。(記者/解園)

古くから伝わるおいしい芸術品 中国山西省の「聞喜花饃」

長寿を祝うための花饃。(資料写真、太原=新華社配信)

古くから伝わるおいしい芸術品 中国山西省の「聞喜花饃」

積み上げられた巨大な花饃。(資料写真、太原=新華社配信)

古くから伝わるおいしい芸術品 中国山西省の「聞喜花饃」

2013年米国ハワイで開かれた中国フェスティバルに出展した「聞喜花饃」。(資料写真、太原=新華社配信)

古くから伝わるおいしい芸術品 中国山西省の「聞喜花饃」

「聞喜花饃」の海外初進出となった、2013年モンゴル・ウランバートルの中国文化交流センターで開かれた無形文化遺産展。(資料写真、太原=新華社配信)

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