高校球児のけが防ごう 群大病院の医師や理学療法士が、投手をチェック

メディカルチェックを受ける選手(右)

 高校球児のけがを予防しようと、群馬大は4日、群馬県前橋市の同大医学部付属病院で、県高野連所属の選手を対象にした「投手メディカルチェック」を実施した。医師や理学療法士が、故障しやすい肘と肩の状況を確認し、効果的なケアについて助言した。

 超音波で肘の骨や靱帯(じんたい)、神経の傷みなどを確認。肩の筋力や柔軟性の測定結果を踏まえ、医師がトレーニングの注意点を説明した。その後、理学療法士が各選手の特徴に応じた具体的なストレッチ方法などを伝えた。

 高崎工業高2年の大島隼也さんは、肩甲骨周辺の柔軟性が不足しているとの助言を受けた。「以前にけがをしたので自覚はあったが、専門家に数値などで教えてもらい、より理解できた。ストレッチと記録を毎日続けたい」と話した。

 11日までの3日間で約120人が参加する。選手に科学的な根拠に基づいた体づくりをしてもらうとともに、蓄積されたデータを今後の研究に生かす。

 地域貢献の一環で、同大と群馬スポーツリハビリテーション研究会が2002年から行っている。

© 株式会社上毛新聞社