“下半期は運気が好転” 1年の吉凶占う「百手祭り」 諫早・熊野神社

的を射て1年の吉凶を占った「百手祭り」=諫早市、熊野神社

 的を射て1年の吉凶を占う「百手(ももて)祭り」が4日、諫早市破籠井町の熊野神社であった。13本の矢のうち10本が命中し、的の裏に「鬼」と書かれた紙が12本目で落ちた。藤本俊春宮司(76)は「年の下半期は運気が好転すると思われるが、異常気象などがもたらす災いや感染症などに注意が必要な1年」と予想した。
 無病息災や五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈願する800年以上続く伝統行事。住民らが見守る中、藤本宮司は約5メートル先につり下げられた直径約80センチの的を目がけて矢を放ち、運勢を占った。
 的の裏に「鬼」と書いた紙を射抜くと、縁起が良いとされる。年間の月数にうるう年の1本を加えた矢13本を放ち、的を射抜くたびに会場から大きな歓声と拍手が沸き起こった。
 同町の会社員、植野豪太さん(35)は「毎年訪れているが、地元の人の結束が強く、とてもすてきな祭りだと思う。(厄を落として)皆が健康で元気に過ごせたら」と笑顔で話した。

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