今年の世界市場動かす要因、インフレと米大統領選が上位=調査

Yoruk Bahceli

[6日 ロイター] - 6日公表されたJPモルガンのトレーダー調査によると、今年の世界市場を動かす最大の要因として最も回答が多かったのはインフレ、2位は11月の米大統領選となった。

調査では今年の世界市場に最も大きな影響を及ぼす要因として、回答者の約27%がインフレを、20%が米大統領選をそれぞれ挙げた。昨年の調査で首位だった景気後退の不安は回答の18%で3位に後退した。

債券・株式相場は昨年終盤、インフレの鈍化傾向を受けて中央銀行が2024年に政策金利を大きく引き下げるとの期待を背景に、大きく値上がりした。だが2日発表された1月の米非農業雇用増加幅が予想を大きく上回って米国債相場は急落、早期利下げ観測は後退した。

市場関係者は米大統領選が近づくのに伴い、相場が一段と変動する事態に備えている。ニューハンプシャー州の共和党予備選でトランプ前大統領が勝利したことで、11月の本戦はトランプ氏とバイデン大統領の再対決となる可能性が高まった。

ロシアによるウクライナ侵攻が近く3年目に突入し、パレスチナのイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘に激化の兆候がないか注目されているため、欧州と中東における戦争を最大の要因とした回答も全体の14%を占めた。

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