知ってる?スマホで「雪の結晶」を撮る方法。100均の“あれ”を使えば簡単きれい。東京の大雪で『天気の子』監修者が発信

スマートフォンと100均のレンズで撮った雪の結晶

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雪の結晶の写真を撮ってみたいーー。そんなふうに思ったことはありませんか?

映画『天気の子』の気象監修を担当し、『空のふしぎがすべてわかる! すごすぎる天気の図鑑』(KADOKAWA)を出版した雲研究者・荒木健太郎さん(@arakencloud)が自身のXで、「スマホのカメラで雪の結晶を撮影する方法」を紹介し、話題になっています。

◆スマホで雪の結晶、どうやって撮る?

荒木さんによると、スマートフォン以外に用意するのは、100均などで買えるスマホ用レンズだけ。マクロ撮影ができるスマホなどの場合はレンズは必要なく、 色の濃い生地があるとよりきれいに撮れるといいます。

詳しい撮影の仕方やコツは、以下の通りです。

・暗い色の生地を背景にします。あらかじめ外で冷やしておくと雪結晶が融けにくくなります。
・雪結晶が着地してすぐがシャッターチャンスです。
・スマートフォンのカメラで最大ズームして接写して連写します。
・スマートフォン用マクロレンズなしだと約10cm、ありだと2~3cmまで近づくとピントが合います。
・少しの手ブレでもぼやけてしまうので連写しましょう。
・個々の雪結晶をズームして接写するだけでなく、硬貨が映る程度の少し遠目でも撮影してみてください。
・スマートフォンやカメラなどの撮影機材が濡れて故障しないようお気をつけください。
・しっかりと防寒し、周囲の安全を十分に確認の上で撮影しましょう。

◆雪結晶や氷晶などは121種類も

荒木さんの著書で説明された121種類の雪結晶や氷晶の形

荒木さんは、ハフポスト日本版の取材に「雪の結晶というと枝のはえた六花をイメージしがちですが、実は多様な姿をしています。雪結晶・氷晶・固体降水のグローバル分類では合計121種類もあります」と説明。「冬の空から舞い降りる雪結晶がどんな名前かチェックしつつ、一期一会の雪の子たちとの出会いを楽しんでみてください」と語ります。

大規模な雪が降るたびに、写真の撮り方などを伝えてきた荒木さん。そういった発信をする背景について 「『雪は天から送られた手紙である』という言葉があります。これは物理学者・中谷宇吉郎博士が残したもので、雪の結晶は雪雲の気温や水蒸気の量によって結晶の形が変わるため、地上に舞い降りてきた雪を観察することで雲の状態がわかるというものです」と説明し、こう呼びかけます。

「雪の結晶は顕微鏡などでしか見えないというイメージを持たれがちですが、大きな結晶は肉眼でも見えますし、スマホでマクロレンズを使えば鮮明な写真を簡単に撮影することもできます。雪は身近に体験できる美しい自然ですので、ぜひ雪が降った際にはしっかりと防寒して観察し、雪結晶を楽しんでいただければと思います」

外に出る際は、転倒事故に気をつけ、積雪の状況や天候を確認した上で撮影を楽しみましょう。

(※この記事は、2023年のハフポスト日本版の記事を再編集しています)

<取材・文=佐藤雄(@takeruc10)/ハフポスト日本版>

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