松屋フーズHD/4~12月は既存店売上高好調で増収増益

松屋フーズホールディングスが2月5日に発表した2024年3月期第3四半期決算によると、売上高931億1800万円(前年同期比18.0%増)、営業利益41億7400万円(186.5%増)、経常利益45億6400万円(22.1%増)、親会社に帰属する当期利益26億9300万円(65.9%増)となった。

<松屋フーズの店舗>

売上高は、既存店売上が13.0%増と前年を上回ったことに加え、前年度以降の新規出店等による売上増加分が寄与したこと等により、18.0%増の931億1800万円となった。エネルギー費、各種調達価格の上昇等により、原価率は前期の33.5%から34.1%と上昇した。一方、売上高の増加により、固定費の占める割合が低下したことなどにより、販売費・一般管理費は、前期の64.7%から61.4%へと改善した。重視すべき指標と認識しているFLコスト(売上原価と人件費の合計。FOODとLABORに係るコスト)の売上高比は、前期の65.7%と同様で前年並みの推移となった。

新規出店は、牛めし業態38店舗、とんかつ業態6店舗、鮨業態2店舗、海外・その他業態6店舗の合計52店舗を出店した。一方で、直営の牛めし業態店6店舗、海外・その他業態4店舗の合計10店舗は撤退した。また、当連結会計年度より台灣松屋餐飲股份有限公司が連結対象会社となったことにより、既存店5店舗が加わり、第3四半期連結会計期間末の店舗数はFC店を含め、1257店舗(うちFC5店舗、海外13店舗)となった。

業態別内訳としては、複合化によるとんかつ業態からの牛めし業態への業態変更2店舗、その他業態からとんかつ業態への業態変更1店舗を実施し、牛めし業態1029店舗、とんかつ業態184店舗、鮨業態11店舗、海外・その他の業態33店舗となった。新規出店を除く設備投資につきましては、156店舗の改装(全面改装3店舗、一部改装153店舗)を実施したほか、工場生産設備などに投資を行った。

人材投資として、初任給の引上げ、ベースアップ、インフレ手当、奨学金返済支援制度の導入等の待遇改善に加え、従業員へのタブレット配布によるEラーニングの強化等の活動を展開してきた。

商品販売及び販売促進策につきましては、農林水産省が立ち上げた「牛乳でスマイルプロジェクト」へ参画し、牛乳廃棄問題への取り組みとして「ホワイトソースハンバーグ定食」の販売の他、新商品として「牛肉チャプチェ定食・チャプチェコンボ牛めし」「デミグラスソースハンバーグ定食」「ねぎたっぷりスパイスカレー」「ネギ塩牛焼肉丼」等の販売、「平成レトロ復活メニュー」として「トンテキ定食」「トマトカレー」「チキン定食」を販売、さらに台湾初上陸5周年記念企画「台湾フェア」として、「鶏肉飯」を発売。その他「牛焼肉・カルビ焼肉定食増量フェア」松屋アプリ冬の大感謝祭「Xmasプレゼント&お年玉キャンペーン」等の開催をした。

通期は、売上高1257億円(17.9%増)、営業利益45億円(206.5%増)、経常利益50億円(27.7%増)、親会社に帰属する当期利益30億円(139.0%増)を見込んでいる。

■松屋フーズの関連記事
松屋フーズ/新業態「麦のトリコ」神奈川県にオープン

© 株式会社流通ニュース