最近は家の整理での処分が増えました…職人ら廃棄前に仏壇供養「作った先輩への感謝も込めて」 鹿児島・川辺

古仏壇に感謝を込めて手を合わせる参加者=南九州市の川辺仏壇工芸会館

 鹿児島県南九州市川辺の川辺仏壇工芸会館前で2日、使われなくなった古仏壇の供養祭があった。県川辺仏壇協同組合が引き取った30基が積み上げられ、読経が流れる中、組合員15人が手を合わせて供養した。

 供養したのは、戦前に作られたとみられる小ぶりな仏壇や最近の金仏壇など多彩。組合の滝山健一理事長(67)は「いずれも川辺仏壇の先輩たちが作ったものだろう。職人として供養するのは当然のこと。感謝を込めて見送りたい」とあいさつした。

 組合によると、かつては買い替え時に引き取るケースが多かったが、最近は家を整理する際などに処分を頼まれるという。供養した古仏壇は、金箔(きんぱく)など再利用できる物は取り外した上で廃棄される。

〈別カット〉ずらりと並ぶ古仏壇=南九州市の川辺仏壇工芸会館

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