豪中銀、インフレ・成長率予測引き下げ 需要超過が継続と指摘

[シドニー 6日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は6日、金融政策に関する四半期報告を公表し、インフレ率と経済成長率の予測を引き下げた。ただ、需要超過の状態が続いているとの認識を示し、利下げを急がない姿勢を示唆した。

インフレ率が2025年終盤に中銀目標の2─3%の範囲内に戻り、26年には中間値の2.5%に達すると見込んだ。

「インフレ率は従来の想定よりやや速く低下する見込み」とした一方、サービス部門のインフレが高止まりしており、圧力が和らぐのに伴い低下するがペースは緩やかにとどまるとの見通しを示した。

また、需要の伸びが鈍化したがなお堅調な水準にあり、財・サービスの供給能力を上回りインフレ圧力を生じさせていると分析。

経済見通しに対するリスクは概してほぼ均衡しているとした。

消費者物価指数(CPI)上昇率は25年末までに2.8%まで低下し、26年半ばに2.6%に達すると予想。コアインフレの指標である中銀トリム平均値もほぼ同じペースで鈍化するとみている。

国内総生産(GDP)成長率見通しは4─6月期が前年比1.3%と従来の1.8%から下方修正。24年終盤の見通しは1.8%に引き下げ、25年終盤と26年終盤は2.4%に据え置いた。

失業率は25年6月に4.4%を付け、残る予測期間を通じてその水準にとどまると予想。インフレ圧力を強めることなく最大雇用に戻る道筋と整合的だとした。

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