日経平均は反落、米株安や過熱感が重し 個別物色は活発

[東京 6日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落し、前営業日比193円50銭安の3万6160円66銭で取引を終えた。米国市場で早期利下げ期待が後退して株安となった流れを嫌気した。日経平均はトヨタ自動車の好決算を受けて下げ幅を縮小する場面もみられたが、戻り待ちの売りに押され下落基調となった。決算発表がピークを迎える中、企業業績を材料視した個別物色は活発化した。

日経平均は105円安でスタート。後場に59円安の3万6294円48銭まで下げ幅を縮小する場面がみられたが、短期的な過熱感が意識され、再びマイナス圏でのもみ合いとなった。松井証券の窪田朋一郎アナリストは「日米の金融政策イベントを通過し、決算以外の目立った材料が少ない中、日柄調整の局面が継続している」との見方を示した。

トヨタ自動車は後場の取引時間中に決算を発表し、2024年3月期の連結営業利益予想(国際会計基準)を4兆9000億円へ4000億円引き上げた。市場では「直近でグループ不祥事があリ、保守的な数字を出してくる可能性も一部では意識されていただけにサプライズ」(いちよしアセットマネジメント秋野充成取締役)との声があった。

トヨタ自動車の株価は決算発表後にプラス転換し、5%超高の3148円で高値をつけた。時価総額は一時、日本企業初の50兆円に乗せる場面があった。

同じく後場に決算を発表した三菱重工業は6%超高、1990年6月以来の高値水準となった。そのほか個別では、日本電気硝子、ニッスイが5%超高。半面、オムロンが15%超安、大平洋金属が10%超安、ヤマトホールディングスが7%超安だった。

TOPIXは0.68%安の2539.25ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.68%安の1306.73ポイントだった。プライム市場の売買代金は5兆0274億0800万円だった。新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.16%高の716.41ポイントと、3日続伸した。

東証33業種では、値上がりは輸送用機器、水産・農林など4業種で、値下がりは電気・ガス、鉱業、銀行、不動産、石油・石炭製品など29業種だった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが385銘柄(23%)、値下がりは1233銘柄(74%)、変わらずは40銘柄(2%)だった。

終値 前日比 寄り付き 安値/高値

日経平均 36160.66 -193.50 36249.08 36,065.98─36,294.48

TOPIX 2539.25 -17.46 2547.22 2,532.53─2,548.95

プライム市場指数 1306.73 -8.97 1310.96 1,303.28─1,311.58

スタンダード市場指数 1232.09 -3.68 1235.48 1,232.06─1,237.25

グロース市場指数 905.17 +1.14 901.24 894.82─908.89

グロース250指数 716.41 +1.14 712.65 706.84─719.67

東証出来高(万株) 191158 東証売買代金(億円) 50274.08

© ロイター