従業員が仕事中右腕骨折し1週間以上休業 労災かくし疑いで事業者を書類送検

兵庫労働局西宮労働基準監督署は、従業員が仕事中に右腕を骨折し1週間以上休業したにもかかわらず届け出なかったとして、兵庫県西宮市内の事業者と担当の部長を書類送検したと2月6日に明らかにしました。

労働安全衛生法違反の疑いで神戸地検に書類送検されたのは、西宮市で輸入ペットフードの包装と加工を行うウィルコムと担当の部長です。

西宮労働基準監督署によりますと、ウィルコムの従業員は2023年1月31日、倉庫内で商品を下ろしていた際に約2・2メートルの高さから転落し右腕を骨折しました。

従業員はその後1週間以上休むことになりましたが、ウィルコム側は労働基準監督署長に届け出なかった疑いがあるということです。

労働安全衛生法では、労働者が労働災害により死亡または4日以上休業した際に、事業者側が労働基準監督署長に報告書を提出すると定められています。

聞き取りに対し事業者側は、報告する必要があることは認識していたと話しているということで、労働基準監督署は悪質だとして書類送検に踏み切りました。

労働基準監督署は捜査に支障があるとして、認否について明らかにしていません。

労働基準監督署では、今回のような「労災かくし」が発覚した場合、今後も書類送検を含めた厳しい措置を執っていくとしています。

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