シャチ10頭、流氷に閉じ込め 北海道・羅臼、救出手だてなく

流氷の隙間に閉じ込められたシャチ=6日午前、北海道羅臼町海岸町の沖合((C)合同会社ワイルドライフプロ)

 6日午前8時半ごろ、北海道羅臼町海岸町の沖合で「シャチが流氷に閉じ込められている」と羅臼海上保安署に通報があった。町によると、沿岸から約1キロで幼獣を含む約10頭が流氷のわずかな隙間で身動きが取れなくなっている。担当者は「船が近づけず、救出する手だてがない」としている。

 第1管区海上保安本部(小樽)によると、町では5日、海面に初めて視認する「流氷初日」が観測され、翌6日は視界の大部分を覆うまでになった。

 釧路地方気象台の担当者は「気温が低く、流氷と流氷の間が凍ってふさがれた可能性がある」と指摘。7日にかけても低温が続き、流氷が拡大する可能性が高い。

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