【高校受験2027】埼玉県、新しい公立高入試のリーフレット公表…特色選抜導入

令和5年度小学6年生向け「新しい埼玉県公立高等学校入学者選抜方法に関するリーフレット」

埼玉県教育委員会は、2027年度(令和9年度)入学者選抜から実施する、新しい埼玉県公立高等学校入学者選抜方法に関するリーフレットをWebサイトに公表した。受検生全員に自己評価資料の提出と、面接を課すほか、新たに特色選抜を導入する。

加速度的に変化する社会において、これからの子供たちは自分の将来を自分で考え、切り拓いていく力が必要になる。埼玉県では、従来の「知識・技能」だけでなく、未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力」や「学びに向かう力、人間性」などをバランス良く育むことの重要性や、部活動を今後、学校単位から地域と連携した地域単位のクラブ活動へと移行することで子供たちの学校内外の活動がますます多様化すること、子供たちが主体的に志望高校などの進路選択ができるようにすることを目指し、2027年度の公立高校入試から新たな入学者選抜方法を実施する。

おもな変更点として、調査書の様式を変更し、基本的に各教科の学習の記録のみを記載。代わって、全受検生に対し、新たに自己評価資料の提出を出願時に求める。自己評価資料では、「これまでの自分の体験や自己PR」「高校入学後に取り組んでみたいこと」など、学校内外での活動や意欲について自らの言葉で表現することを求める予定。さらに自己評価資料に基づいた面接を受検生全員に行う。

また、選抜の一部を特色化。現在の学力検査1回の実施から、全校で実施する「共通選抜」と一部の学校で実施する「特色選抜」の2種類の選抜へと変更する。特色選抜では、学力検査、調査書、面接に加え、特色検査(実技・小論文など)や傾斜配点などを実施できる予定。共通選抜と特色選抜の入学定員の割合や選抜基準などについては今後検討する。

対象となるのは、2023年度(令和5年度)の小学6年生から。リーフレットでは、保護者に向けて理解を呼びかけているほか、現小学6年生に向けて、「将来の夢に近づくため、自分の興味や関心にあわせて自分の考えで高校を選び、やりたいことに挑戦しながら夢や希望をもって中学校生活を送ってください」とエールを送っている。

畑山望

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