英2部プレストンに“伝説の瞬間”を描く限定ユニが登場!収益の一部を寄付する「理由と秘話」とは

坂元達裕や三好康児がプレーするイングランド2部チャンピオンシップ。

そのリーグに所属するプレストン・ノース・エンドは5日、クラブそしてイングランドサッカー界のレジェンド選手トム・フィニーの没後10周年を記念した特別デザインのユニフォーム発売した。

Preston North End 2023-24 Castore "Sir Tom Finney" Edition

プレストン・ノース・エンド 2023-24 Castore サー・トム・フィニー メモリアル ユニフォーム

現役時代のほとんどをプレストンの選手としてプレーし、後にクラブの会長も務めた正真正銘のレジェンド、サー・トム・フィニー。

クラブの発表によれば、プレストンでは472試合出場で210ゴールを記録したという。また、イングランド代表でも76試合で30得点を挙げている。

そんなレジェンドが2014年に91歳でこの世を去り、今年で10周年を迎えることから今回の特別ユニフォームが登場した。

デザインは比較的シンプルなもので、クラブカラーのホワイトを基調に「水しぶき(スプラッシュ)」を描いたもの。だが、このスプラッシュこそがレジェンドを象徴するものでもある。

プレストンがフットボールリーグ1部(当時の最高峰リーグ)に所属していた1956-57シーズン。敵地スタンフォード・ブリッジでのチェルシー戦で、水がたまるピッチでフィニーが滑り水しぶきが発生した瞬間をとらえた1枚の写真が話題となった。

後に賞を受け伝説の1枚となるこの写真が、今回のデザインにインスピレーションを与えている。

スプラッシュ写真はイングランドでは有名な存在。そんなレジェンドの姿は現在ホームスタジアムの敷地内に銅像となって再現されている。

背面首元にはサー・トム・フィニーの歴史をデザインする。

フィニーにはエルシーという妻がいたが、晩年はアルツハイマー病を患ったエルシーの介護にあたっていたという。プレストンの街にある2つのケアハウス(介護施設)には、フィニーとエルシーの名前を取って「フィニーハウス」と「レディー・フィニー エルシーハウス」と名付けられている。

そんなレジェンドの遺志を受け継ぎ、このユニフォームの売り上げから10ポンド(約1,860円)がアルツハイマー病協会のプレストン支部に寄付される。

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レジェンドの没後10周年記念ユニフォームはクラブのオンラインストアで販売中。数量は不明だが限定モデルとのことだ。

チームはフィニーの命日でもある2月14日のミドルズブラ戦で、このスプラッシュデザインのユニフォームを着用する。

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