『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が大ヒット中 地上波アニメでも不思議なリンクが

毎週、「ほとんどの作品を観ている」アニメライター・はるのおとによる週刊連載「【アニメ】神回・オブ・ザ・ウィーク」。1月29日から2月4日に放送された分から注目の“神回”をピックアップ!(編集部)

映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が1月26日に公開されましたが、みなさんはご覧になったでしょうか? 『機動戦士ガンダムSEED 』放送当時に真っ当に盛り上がっていたティーンも、キラやアスランやイザークやディアッカやシャニにときめいていた女性も、斜めから観ていた古参も、誰もが楽しめるものすごいエンターテインメント作品でしたね。20年越しの新作ながら、歴代『ガンダム』シリーズの最高興行収入になりそうなのも納得の出来です。

というわけで今週はその『SEED』にまつわる作品から、タイミングにまつわるエピソードを振り返りましょう。

●唐突なTMRパロもオールオッケー!

『愚かな天使は悪魔と踊る』は、悪魔の主人公と天使の美少女による学園ラブコメ。しかし、第4話では「Heat limit」というサブタイトルで匂わせているように、なぜか(『SEED』に深く関わる)T.M.Revolution「HOT LIMIT」のパロディが冒頭から展開。獣型悪魔はかの有名な「HOT LIMIT」PV風の衣装を纏い、劇伴も絶妙にそれっぽい。このパロディが特に物語に絡むわけでもないナンセンスさもポイントが高かったです。

一瞬、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の公開日合わせでこのパロディをやったのか、と思わされましたが、制作スケジュール的に間に合わなさそうだからそれはないでしょう。すごい偶然だ。

●「クレープの日って2月2日なんだって」

今週はこのようなタイミングのよさを感じさせる出来事が多くありました。『ぶっちぎり?!』放送中にディズニーの『アラジン』が地上波放送されることが発表され、食用コオロギの繁殖を手がける会社などが破産した直後に『ダンジョン飯』で昆虫食が扱われ、『魔法少女にあこがれて』が放送中、かつ新たな『プリキュア』が始まった晩の『休日のわるものさん』では魔法少女に憧れる戦隊ヒロインのエピソードが綴られました(しかもその声優が加隈亜衣さん。先週終わった『ひろがるスカイ!プリキュア』のメインでした)。

そんな何かとタイムリーな作品群から一番気になったのが『佐々木とぴーちゃん』第5話。Aパート中盤で、クレープを持った男子が連れの女子に何気なく「クレープの日って2月2日なんだって」と言うのです。そしてこのエピソードの放送日は2月2日。これは偶然か狙い通りなのか。「脚本段階では放送日は決まってないだろうけどアフレコ段階では決まっていたからアレンジしたのか……?」などと妙に考えさせられる一言でした。

●これはタイミングが悪かった……

前々々回に続いてまたもやサッカー話で恐縮ですが、アジアカップに挑んでいた日本代表が準々決勝でイランを相手に2-1で負けました。ベスト8で敗退です。

そのイラン戦の3時間ほど前、『キャプテン翼 シーズン2 ジュニアユース編』第18話「ベスト4集結!」では中学生年代ながら国際大会でアルゼンチンを5-4で破ってベスト4入り。アジアカップが始まる前は「現実でドイツやスペインを倒しているのに、今さらそんな無駄に海外強豪を格上扱いしても……」なんて考えていましたが、やはり『キャプ翼』が正しかったようです。もっとも、チームの監督が何もしないのは同じでしたが。

●もうすぐ春ですね

最後はCMから。綾鷹と『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』のコラボCMが今週分(少なくとも自分が観ている範囲では)から流れ始めたようです。

このCMの最後でアーニャが嬉しそうに「春~」と言っていますが、この原稿を書いている2月5日の関東付近は大雪模様。これはタイミングが悪い……と思っていたものの、暦の上ではもう立春を過ぎていました。やはりタイミングがいい。

(文=はるのおと)

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