択捉島2世らの会設立へ 北方領土、記憶継承目指す

 北方領土・択捉島の元島民2世らが島の記憶継承を目的とする団体を3月に設立することが6日、関係者への取材で分かった。島や地域ごとの元島民の会は存在するが、高齢化で活動が難しくなっており、2世や3世が新たに結成するのは珍しい。発起人の1人は「他島の若い世代にも波及してほしい」と願った。

 発起人は北海道根室市や函館市などに住む元択捉島民2世の8人で、同島にルーツがある2世以降の世代を会員とする。戦前の暮らしに関する資料収集や3世、4世の若い世代に記憶を引き継ぐ活動などを行う予定だ。

 3月に札幌市で設立総会を開き、新団体の正式名称を決め、5月に千島歯舞諸島居住者連盟の総会で設立を報告する。

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